帰島

 やっと島に帰れるのだ。役場下の宿泊所に広げてあった荷物をまとめ、公用車で港まで運んで貰った。
 揺れないと思って乗った船だったが、北の風が強く白波が立っており、近郊湾内ですら揺れていた。ずっと寝不足だったので、よく寝た。
 船を降りたら、弁当を食ってすぐに牧場に行った。獣医さんも一緒の船に乗っていて、これから鼻紋とりと、出荷牛の予防注射だ。次の出荷牛には、極端に足を引っ張る牛はいないので、見ていてホッとする。

 島に採草地を開発するために、普及所の人たちが来ていた。晩飯後、早速宿を訪ねてみた。
 牧草の専門家がいたので、これから放牧地にイタリアンを蒔く計画を話し、いろいろアドバイスを頂いた。