出荷準備

 ひたすら、出発準備なのだ。口蹄疫の影響で、市場が短期間にいくつも開催されたため、頻繁に鹿児島に出かけることになって、かなり負担に思っている。今後は、一ヶ月に一回の市場に戻るので、やっと本来のペースでやれるはずだ。
 出かけている間に、外で子牛が生まれるのは困る。特に、スズコは捨て子をしたことがあるので、絶対に牛舎で産ませなければならない。
 フォードを起動して、トレーラーを引っ張る・・・???買ったばかりのバッテリーが、放電してエンジンがかからない。どこか、漏電しているのだろうか?クボタで引っ張った。
 二頭の出産予定牛を入れるために、雪福太郎と千代太郎は、放牧地に出てもらった。今回の二頭は、普段からあまり外に出ない引っ込み思案だったのだが、放牧地に出た後も、牛舎の元居た部屋の前に帰ってきていた。
 11月出荷牛を決定するため、日令と体格を観察した。俺は、人工哺乳や制限哺乳をした子牛を育てた経験はあるが、親にべったり付けた子牛の飼育ノウハウは無い。途中で引き継いだことで、飼い方が変わったせいもあるのだろうが、全体的に牛が小さいような気がする。早く、自分の納得する飼い方に変更しなければ・・・。