牛とお散歩

 今日は、出荷用のオモテに付けかえて、ついでに引き牛の練習をする予定だ。さらに、10月出荷の牛をリストアップして、役場に申し込まなければならない日だった。
 もう10月の出荷牛???北海道では、出荷の申し込みが半月前だったが、それでも早いと思っていたのに・・・鹿児島は、気が早い人が多いのだろうか?
 子牛のノートを持って見に行ったが、出荷まで一ヶ月以上あるので、まだまだ小さい。かなり悩む。

 部屋にいる子牛にロープをかけ、オモテを出荷用に付けかえる。鼻輪を固定する紐も、綺麗なモノに取り替えた。外は、猛烈な雷雨になった。着ている服は、一瞬でずぶ濡れになるのだが、どうせ汗をかいてずぶ濡れなので、一緒である。

 綺麗になったので、お散歩である。
 子牛といっても、300kg〜350kgはあるだろうか?先日移動した子牛とは、比較にならない。それを捕まえ、引き綱を着けて部屋から引っ張り出し、楽しい楽しいと言いながら、人に引かれて歩くことを、覚えてもらうのだ。
 雨が止み日射しが出ると、ちょっと涼しかった空気は、一転ジリジリと焼ける暑さになる。先日、通路を挟んで部屋を移動させたので、今日は扱いやすい牛が多かった。この大きさで、本気で反抗されたら、俺なんかひとたまりもない。走り出そうとしたときだけ、腰を落として踏ん張り、歩かないときはちょっと引っ張って緩め、声をかける。
 汗だくになりながら、9頭全部の散歩が終わった。出荷しないモトツボクミコは、空き部屋となった離乳小屋に入れ、しばらく調整することになった。いきなり放牧だと、過酷すぎるのだ。

 尻が汚れているのが居たので、綺麗にすることにした。水をかけて汚れをふやかし、金ブラシで刮ぎ落とす。時間をかけないと、毛が全部抜けてしまう。でも、3頭やったところで、牛が暴れて手を怪我してしまい、暗くなったので止めることにした。作業中は、グローブをしないとダメだな。
 明日の出航が、一時間早まってしまった。俺の牛だけで9頭も運ぶので、相当早起きしないと、出航に間に合うように積み込めない。焦るぜ!