糞出しの日

yonemiki2010-08-24


 離乳の続きである。
 みどりにロープをかけたら、そのロープを持ってかまえる前に、全速力で駆け出し、振りほどいて逃げていった。
 昨日、助っ人がロープをかけたのに、振り切って逃げた黄色の12番を、朝のエサの時間に来たところで、捕獲した。鼻輪が無くて捕まえられなかった赤の13番は、捕まえて鼻輪を通そうとしたが、穴が塞がっているようだった。昨日は帰ってこなかった、赤の5番も確保。
 とりあえず、鼻輪がある2頭を、大浦放牧地に移動させた。ここも20頭を超えて、連動スタンチョンが足りなくなったので、他をあたらなければならない。
 大牛舎の糞出しを、ボブキャットでした。ボブキャットは、小回りが効くが、推進力はちょっと心許ない。少しずつ剥がしては、堆肥舎に落とし込んだ。

 綺麗になった床には、雑草粉砕ロールをほぐして敷いてやる。大ざっぱに置いてやると、助っ人殿が広げてくれた。牧草が貴重品のこの島で、雑草とは言え敷きワラをこんなに敷くことは、とても勿体ないと感じるそうだ。牛は、寝ているときに消化する。安心して気持ちよく寝られたら、牛はさらに健康になり、やがて俺に恩返しをしてくれる・・・と信じているのだ。

 子牛たちは、新しい敷きわらに興奮して踊り出し、むさぼり食い、寝た。とても嬉しそうだ。


 島から子供たちが消え、近所の人たちも見かけなくなっていた。
 鹿児島で花火大会があり、みんなそれを観に行っていたらしい。今日の船で、見慣れた顔が沢山帰ってきて、島にも活気が戻りそうだ。
 実は、俺も子牛の出荷のために、鹿児島に行かなければならない。この4ヶ月間、一度も休んだことがないし、留守にしたこともない。約一週間の留守は、俺にとってかなりプレッシャーだ。本当に、牛は大丈夫だろうか?準備に手落ちがあって、留守を守ってくれる人が困らないだろうか?ゴロウとカイトは、熱射病にならない所で、寂しい思いをすることなく居られるだろうか?

 遠い島から、パウンドケーキとベーグルが届いた。この人が作る食べ物は、どれも間違いなく美味しいのだ(⌒¬⌒*)