牧草刈り取り始める

 昨夕、揚水ポンプを作動させてタンクを満タンにしたはずなのに、今朝はもう空っぽになっていた。どこかで漏水しているのか?
 迷っていた。
 『なつ乾草』を植えた畑は、あまりに真面目に降り続いた雨で、牧草は死滅し、雑草畑になっていた。水はけそのものは悪くないのだから、梅雨が明けた今蒔けば、秋に収穫できる。時間を置くと、地面の水分が少なくなって、芽が出ない恐れがある。
 乾草庫の牧草が、あと一ロールしか残っていない。晴天になったので、ちょっと置けばもっと伸びるかも知れないが、急いで刈らないと、子牛に食べさせる乾草が無くなってしまう。
 どちらを先にするべきかな?

 若い女性二人が、黒豚ローズに乗りたいと、電話してきた。どうせだったら、朝の涼しいうちに、ポパイに乗ってもらった方が、感動が大きいだろう?提案したら、すぐに乗りたいということになった。
 馬装したが、手綱をつけずに、引き綱で引いていくことにした。
 行きは、情熱的なアフリカンダンサーさんだ。ローズに乗っているときもそうだが、背筋がピンと伸びていて、格好い。岬に行く途中の橋に来たとき、ちょうど村営船みしまが入港するところだった。
 帰りは、地域興し協力隊員さんだ。乗馬すると、目線が高くなる。いつもと違う風景が、とても新鮮だ。偉くなった気持になって、意外に気分がいいのだ。
 乗馬後、ポパイとソックスは、牛の餌を分けて貰い、汗をホースの水で流し、満足そうだった。

 乗馬の代金代わりに、二人は切り草を作ったり、糞出しを手伝ったりしてくれた。
 俺は、ファーガソン4255にディスクモアを取り付けて、湾の採草地を刈りに行った。刈ってみて思うのだが、単位面積あたりの牧草の量が少ない。草地更新をするか?牧草の種類を替えるか?新たな開墾をするか?
 真面目に考えなければならない。
 なんて考えながら作業していたら、作業機をトラクターに固定しているピンが外れ、機械が脱落してしまった。苦労したが、何とかちゃんとし直し、明日から作業再開できるようにした。今日は、お終い。