今日も、ご馳走なのだ。

yonemiki2010-04-30

 薄暗いうちから、漁船のエンジン音を聞いている。出航していく船。やがて帰ってくる船。伊勢エビ漁も、今日一日で終わりだ。
 港に行くと、皆さんいつもより早じまいをしていた。今日は船が鹿児島に行くので、エビを出荷するのだ。潮流が強く、網を傷めたと言っておられた。
 今日の魚は、赤ブダイとアラカブカサゴ)だ。
 沖縄では、アオブダイが刺身で食べられているのだが、赤ブダイはそれより高級らしい。俺は、素潜り漁でブダイを捕ることはほとんど無いのだが、たまにバター焼きが食べたくなって捕ることがある。身が柔らかいのだが、ムニエルにすると驚くほど上品な味を出すのだ。味噌汁用に、ゾウリエビも頂いた。
 飼料タンクが空になったので、港に届いている500kgのエサ袋を12袋、2トンのユニックで取りに行った。リモコン制御でないユニックは、一人で作業すると登ったり降りたり忙しい。特に、飼料タンクへ吊り上げて入れるときは、荷台に乗ったりタンクに登ったり、レバー操作に降りたり・・・ユニック操作に慣れていないので、意外に時間がかかるのだ。
 積み終えて帰るとき、港で網を整備していた漁師さんが、イシガキダイをやると、声をかけてくれた♡ 俺にとって、イシダイ、イシガキダイ、カンパチは、ちょっと特別な魚なのだ。本来なら、刺身で頂く魚なのだが、31cmの塩焼きベストサイズだったので、ランチにした。ちょっと新しすぎたが、イシガキダイは俺の食欲を裏切らないのだ。

 昨日刈り取ったイタリアンの三番草に、テッターをかけた。テッターレーキは、タインの角度をちょっと変えるだけで、草を飛ばしたり集めたり出来るのだ。南国の日射しは、牧草をよく乾かしてくれる。

 漁師もやっている牛飼いさんが、お知らせと一緒に、トコブシを持ってきてくれた。北海道で食べたエゾアワビ位のサイズだ。
 すごく新鮮なので、出来るだけ薄く切らないと、歯が立たないそうだ。俺は、新鮮なアワビは、堅くて味があまりしない刺身より、酒蒸しやバターソテーが好きだ。
 今日も収穫が多いので、友人と共同の食卓となった。
 リクエストもあり、赤ブダイ、アラカブトコブシを、刺身とソテーの両方で食べることになった。
 食卓に並べて、一番人気は赤ブダイの刺身だった。これは、ちょっと意外だった。沖縄では、アオブダイが高級魚として扱われるのだが、赤ブダイはもっと人気がある。大量に作った魚のムニエルも、どんどん無くなった。
 トコブシは、切ってすぐは堅すぎて味がしなかったが、終盤ちょっと柔らかくなり、上品な味を楽しませてくれた。
 トコブシのバターソテーは、切らないと歯が立たなかった。魚のバターソテーでは、最後に日本酒で蒸し上げたのだが、トコブシも酒蒸しにすれば、もっと柔らかく美味しくなったかもしれない。