採血とワクチン接種

 今日は、28頭の母牛全部の採血とワクチン接種があった。
 先に、牛舎側放牧地の牛達を牛舎に入れ、詰めて繋いでおいた。エサバケツを持って向かえに行った。何ヶ月も配合飼料をもらっていない妊娠牛達は、俺の声になかなか反応しなかった。人間好きのカズエ(第一花国)は、真っ先に反応してバケツに顔を突っ込もうとするのだが・・・。反応の良い数頭ずつ、開けたゲートから牛舎側放牧地に移動させる。途中から、移動した片っ端から、牛舎に繋ぐようになった。
 18頭しか繋ぐためのスタンチョンが無い牛舎に、28頭を押し込んだ。ダクト換気扇を回しているのに、牛舎内の気温と湿度がたちまち上がり、モワッとした空気になった。一応繋いで、朝飯に帰った。
 獣医さんが来たので行ってみると、あっという間に牛舎には大量のフンが落ちていた。午前午後と分けて実施する予定だったらしいが、分けて牛舎に呼ぶ事なんて出来ないのだ。あまりのすし詰め状態に、先生も驚いておられた。苦労したが、28頭の親牛と、3頭の子牛(牝)の採血とワクチンが完了した。
 ついでに、伝染性馬貧血の検査のため、マロンとブランカの採血もすることになった。馬達は、遥か彼方の採草地まで出かけていた。口笛を吹き、声をかけたところ、俺が見える位置まで走って帰ってきた。エサ袋を振って呼んだら、みんなノコノコ降りてきてくれた。競馬馬だった二頭は、採血は慣れているようで、動じることなく血を採らせてくれた。
 準備は、着々と進んでいる。
 引っ越し屋を決定し、積み込みの日が決められた。2000kmの引っ越しで、34万円だ。フェリーの予約をした。マロンとブランカの行き先も、北海道内に決定し、臨終まで診てくれることになった。
 荷造りをしていたら、お客さんが二組。ベビーベッドが一つ、赤ちゃん用品やマタニティーをもらってもらえた。捨てるゴミが減ると嬉しいのは、根っからの貧乏症だからか?
 二つの群を合流させたため、出荷の日まで牛舎に入れることが出来なくなってしまった。別れを惜しみ、エサをやりたい牛がいるのだが・・・。