柵修理

 キサラギは、俺が部屋に入らなくても、ミルクを飲ませることが出来るようになった。だが、飲むのは相変わらず下手くそだ。普通の子牛は、乳首をチューブ状に丸めた舌で包み込んで吸うのだが、キサラギは右唇から舌を出し、舌の腹で乳首を押して吸っている。時間がかかるわけだ。
 元九郎には、キサラギに吸わせている間に、左手で誘導してフードボトルを教えた。意外に物覚えがよい。
 牧草を運んだら、妊娠牛が少ないのに気がついた。調べたら、境界のバラ線が破られ、牛舎側放牧地に4頭押し入っていた。
 バラ線と工具を持って、破られたヶ所に行き、切れたバラ線をつないで、適正な高さに調整し直した。カズエは、そのままモクシをつかんで、引っ張って戻すことが出来たが、他の牛はもうちょっとと言うところでモクシに指がかからなかった。全頭を牛舎に呼び戻し、目的のナカボク、シマコ、モモエを捕まえ、一頭一頭ロープで引っ張って、元に戻した。牛は、牛舎側放牧地の牧草が美味いことを知っているのだ。

 チョコレートは、まぁ人気のお菓子だ。ニュージーランド人の友だち(♀)にお菓子を頼むと、全部チョコになる。ニュージーランドの店でバニラアイスを頼んだら、それにチョコチップが入っていた(^o^;)
 チョコレートを食べると、肉を食べた時のように幸福増感物質アナンダマイトが分泌される。チョコが好きな人は、麻薬のようにそれを求めて、またチョコが食べたくなるのだ。
 俺は、山登りするときは行動食としてチョコレートを食べるが、平地ではまず食べない。たぶん、チョコを食べてもアナンダマイトが分泌されない体質なのだろう。美味しいチョコは嫌いではないが、粗悪な菓子をチョコでコーティングしてあるとガッカリする。
 バレンタインということで、ありがたくもプレゼントが贈られてきたが、チョコではなくクッキーやパウンドケーキ、すごく美味しいチョコレート風味のドーナツ♡ ありがたいことだ。