失敗は・・・

　コーンスープに、干しわかめを入れてみた。和風スープが無くなっているのに気がつかなかっただけだ。食べてみたら、意外に美味しかった。
　羊のココアは、ジョンの側に繋ぐと綱が首に絡んで危険だし、ジョンより寒さに強いので、牧草ロールを一つあてがって、そこに繋いでいる。彼なりに考え、ロールの中心を食べ進み、穴をあけて風雪をしのいでいる。逞しい。

　子馬のソックスは、とても人懐っこく育った。
　姉のジュリアは、子馬の頃はとてもみっともない容姿だったが、成長すると共に黒く輝く馬に成長した。それに対し、ソックスは小さな頃とても可愛かったが、８ヶ月経った今はモッサリとした容姿になってしまった。
　本人は、そんな見栄えなんて気にせず、人を見かけると嬉しそうに寄ってきて、エサをねだる。とても人を信頼しており、抱きついたり背中に体重をかけても、全然平気だ。このまま、素直に育って欲しい。

　百四郎も、とても人懐っこい子牛だ。
　部屋の掃除に入ると、嬉しそうに寄って来て、頬ずりしてくる。後ろを向いた瞬間、立ち上がって乗っかってくるので要注意！

　友だちが、俺に影響されてベーコンを作ったそうだ。
　始め、冷燻用のスモークウッドだけで燻煙したので、燻製の香りがする生肉だったそうだ。焼いたら美味しかったそうだが・・・
　今日は、七輪を熱源にして、スモーカーも一斗缶を溶接した物を用意したそうだ。肉はフックで吊したそうだ。
　そろそろ完成したと思って行ってみたら、フックから肉が落ち、スモークチップの上で炎を上げて燃えていたらしい。
　失敗は、成功の母なのだ。俺も、完成間近のハムやベーコンを、カラスか犬達に持って行かれたこともある。３ヶ月もかけて作った、鹿の足丸一本の生ハムを、キツネに盗まれたこともある。