母校

 ストーブの煙突から伸びたつららが、俺の身長を超えた。ススが混ざって、あまり綺麗ではないが・・・。
 昨日は雪が吹き込んだのでパドックを閉鎖したが、今日は風が無く穏やかだったので、再び開放した。その度に、コンパネを着けたり外したりするのは面倒だ。
 とうとう、扉を着けることにした。
 こういうのは、一番難航しそうなところから始めるのが、オレ流だ。壁をぶち抜いただけの、ハンナ達の部屋から着手した。
 まずは、出入り口の形を整え、角材を入れて枠を強化した。雪が吹き込むのが嫌なので、ピッタリサイズの扉を作った。おかげで、蝶番を着けるのに苦労した。鍵を取り付けるところまではいかなかった。応援団があって、助かった。
 何気なくつけたテレビで、小学生30人31脚をやっていた。最後のチームが走るところだったのだが、それが太田郷小学校だった。俺の母校だ。俺が応援した方はたいてい負けるのだが、彼らは見事に走りきり、日本一になった。やぁー、すごいな〜!
 妊娠牛放牧地から、臨月のアキコとフクを連れ帰った。
 牛舎が満杯で、牛を繋ぐのに苦労する。