去勢 

 昨夜、牛舎の風よけカーテンを閉めたのだが、牛舎内はとても冷え込んでいた。水桶が凍っており、仕事が増えそうだ。
 桃小太郎(勝忠平)は、今朝超早期母子分離をした。乳首に吸い付く回数がとても多く、時間も長いのは、乳量が足りていないということだ。モモコ(松福美←北国7の8←安平)は、血統的に現時点では値段が取れないので、次は借り腹として使うつもりだ。ちょっと相場が上がったら、採算が取れるようになると思うのだが・・・。モモコの子供は、とても人懐っこく扱いやすいのだが、これって値段には反映されない。
 午前中、地吹雪になって、牛舎内に雪が吹き込むので、パドックの出入り口をコンパネで塞いだ。これも、ちゃんとした扉を着けようと思いつつ、冬になってしまった。
 蕾次郎と果穂三郎の去勢手術をした。去勢手術の準備をしていると、ゴロウもカイトもすぐに察知して、落ち着きを無くす。男ととして恐れているのではなく、副産物が欲しいのだ。
 局部周辺を綺麗にブラッシングし、頭と肩で子牛を押さえて・・・。
 蕾次郎は、体は大きいのだが、性格が温厚でとてもやりやすかった。一方、果穂三郎は飛び回し蹴りをするので、怪我をしたりさせないようにするのが大変だった。特に、タマを抜き取る時、腰砕けになったり蹴られたりするので、輸精管が途中で切れないようにするのは、至難のワザだった。
 でも、2頭とも夜のエサは、いつもどおりモリモリ食べてくれ、安心させてくれた。
 ミノリとナミコは、どちらもいつ産まれてもおかしくないが、冷え込んだのでちょっとためらっているようだ。明日以降に生まれて欲しい。

 税収が40兆円台なのに、95兆円の予算を組んでいるそうだが、驚きの金銭感覚だと思う。
 国の事業は、規格が高すぎて、費用がかかりすぎる事が多いのも、問題だ。事業仕分けでは、きっといろいろ無駄が省けたところもあるのだろうが、基礎研究のように地道に続けないと日本が沈んでしまうというものまでカットしていたのは、仕分け人の認識不足だと思う。
 超円高で、デフレが進んでいて、財政赤字の今、これらを一気に解消する魔法として、『政府紙幣』の発行がある。
 安易に使うべき手ではないが、今の日本には、絶対に有効な手法だと思う。少なくとも、安易に国債を増やして、財政赤字を増大化させるより、ずっとマシだと思うが・・・。
 世の中の景気が良くならないと、黒毛和牛の牛飼いには未来がないのだぁ。