幸五郎誕生

　昨夜は、全然発情の気配が無かったシゲヨ(平茂勝←安福165の9）が、『発情したよ。』と牛舎に帰ってきた。みんな、こんな風にしてくれたら、便利なんだが・・・。まだ乗りたがるので、種付けは午後からお願いした　サチコ(美津福←北国7の8)が、産気づいた。ゴロウが見守っているのだが、サチコはとても嫌がっていた。糞出しをしながら待ったが、お産は昼過ぎになった。
　来月出荷のサチコの娘サヨコが、穴に頭を突っ込んで、動けなくなっていた。余計な仕事を増やすな！
　お産を待つ間、子牛のお尻についた運塊を、石けん水で溶かして綺麗にしてやった。そのままだと、毛先が荒れて汚れが再付着しやすいので、リンス水を振り掛け、拭いてやった。
　そうこうしている間に、破水した。サチコは、我が家で２番目にでかい牛なので、胎児が大きくても難産しない。既に、陰部から大きな前足が覗いている。ここまで出るのに苦労する牛もいるのに・・・。二次破水したところで、産科チェーンを足にかけて、ゆっくり引っ張った。
　出た出た。でっかい雄だ。逆さ釣りしようとしたが、全然上がらない！我が家では、最大級の子牛だ。名前は『幸五郎』(勝忠平）。
　半袖でないと汗ばむほどの気温(１５℃くらい)だったので、米ぬかをかけてサチコにお任せした。暖かいと、子牛も楽なのだ。大きいのにしっかりした子で、すぐに立ち上がり乳首を捜した。急いで人口初乳を作り、哺乳瓶で飲ませた。飲み終えた幸五郎は、そのまま母乳もチュウチュウ吸っていた。
　獣医さんが来て、シゲヨを診てくれた。
　既に、排卵済だと・・・でも、『北平安』を着けてもらった。排卵後に種付けしたのは、初めてだ。
　夜牛舎に帰ってきたシゲヨは、まだ元気に発情していた。排卵後に、こんなに乗っかるか？