去勢手術 ユンボ作業

 朝牛舎から帰ってきたら、珍しく家の前にエゾリスがいた。ゴロウ警備隊長とカイト警備隊員に見つかって、木の上に逃げてしまったが・・・。
 住宅の周辺は、犬達だけでなく、農業用猫隊長のゴンタがエサの時間以外は常駐しており、リスを見ることはすっかり少なくなっていたので、ちょっと嬉しかった。ゴンタは人間にはものすごく従順だが、ネズミや小鳥やイイズナなどの小動物にとっては、猛獣なのだ。
 綾五郎の去勢手術をやった。
 とても人懐っこく、俺のことを信じている彼を、『♂』でなくするのは、心が痛んだ。でも、やらないと肉質が堅くなって、商品価値が無くなる。せっかく産まれたのなら、美味しいと喜ばれる牛にするべきだ。
 なんて感傷に浸っている暇はなく、手早くサクサクと手術は完了した。傷口も綺麗に仕上がり、綾五郎はケロッとしていた。
 道路脇の荒れ地を、ユンボで平坦に均す作業を、何年かぶりに再開した。
 0.25リューベのミニユンボではなかなかはかどらないのだが、時間をかければ徐々に地形が変わっていくのだ。とりあえず、今日は着手したと言うことで・・・。
 手術後の綾五郎は、いつもと変わらず食欲旺盛だった。
 テレビで『白旗の少女』をやっていた。俺は、こういうのに弱いんだ。