食糧自給率について思う

yonemiki2009-07-13

 結構激しい雨が降っていた。湿度が高く、いろいろなものにカビが生えた。
 我が家には、沢山のハサミムシが生息している。繁殖地と勘違いしているのかもしれない。肉食性の強い虫らしいが、うちではなんでも食べる。
 おやつにミニドーナツを食べようとしたら、唇を挟まれてしまった。ドーナツを盗み食いしていたのだ。即払い落として殺し、ドーナツにフンが着いていないのを確認し、そのまま食べてしまった。変かな?

 食糧自給率を上げると言っているが、農家の収入を市場原理に任せていては、絶対に上がらない!
 うちにも一町歩の畑に使える土地があるが、収益が上がる農産物がないので、放牧地にしてある。
 トウモロコシを作っていた頃は、売上の半分は運賃で、種代、肥料・農薬代、箱代・・・手元には何も残らなかった。
 大豆を作っている農家では、有機農法で作っても、農薬を使った大豆と同じ価格で取引されたらしい。畑作で一番苦労するのは、除草である。アメリカのように、遺伝子組み換えでラウンドアップという強力な除草剤でも枯れない大豆を作れば、除草の手間が大幅に軽減されるので、大規模に安く作ることが出来る。だが、我が国ではそれが出来ないため、カルチベーターという除草機を毎日のようにかけて、草と戦っている。それでも取れない草は、人を雇って除草するのだ。
 だが、輸入される安い大豆のため、国産大豆の出荷価格は安く、田んぼの転作奨励金などをもらえない純粋な畑では、馬鹿らしいほど収益が少ないらしい。(不公平だと思う)

 麦はもっと安いらしい。友人に、巨大なコンバインを2台そろえて大規模にやっている人が居るが、機械代だけで何千万だ。今の市場に、それだけの投資をしてまで、収益を見込めるだろうか?
 アメリカの農業政策は、農産物の価格は市場原理に任せるが、農家には補助金によって所得が保証されている。だから沢山作り、余った安い農産物は外国に売りつけ、その国の農業を根底から崩壊させる。昨年は不作だったので価格が高騰し、空前の収益を上げたという。
 他国の農業を崩壊させる必要はないが、食糧自給率向上のためには、市場原理によらない所得保障がなければ、農業者の生産意欲が湧かないのではなかろうか?
 俺だって、労働や投資に見合うだけの収益が上がる農産物があるなら、いつでも畑作を再開出来るように、畑には堆肥を入れて準備だけはしてあるのだ。

 最後の牧草が刈れない。これ以上待つと、草が堅くなって、ゴミのような牧草になってしまう。明日の朝の天気予報をみて、一度雨に当てるつもりで、刈り取ってみようかと思っている。