多恵三郎、超早期母子分離 ミルフィーユバーガー アカリ出産

yonemiki2008-12-13

 室温1℃。冷え込んでいた。
 思い悩んだのだが、これまでのシステムを大規模に変更したら、失敗したときのリスクが大きすぎる。マリヨは、仕方なく日に2回の母子哺乳をしたが、エサを食べるようになったのは、人工哺乳の牧三郎の真似をしたからだ。
 ミチル、ハルカには、人工哺乳の鈴太郎が着いている。と言うことで、多恵三郎を人工哺乳に切り替え、キノコやこれから産まれる子牛たちのお手本になってもらうことにした。
 手作りベーコンスキシャブは、俺の心やお腹周りを豊かにするだけでなく、滅多に農場からでない俺の人間関係をも豊かにしてくれている。
 今日は、町のお肉屋さん特製ミルフィーユバーガーを持って、友人が親子連れで牛の写真を撮りに来てくれた。 薄切りの肉を重ね合わせてカツにしてあるので、噛むときに歯切れがよい!カツの美味しさを引き立てているのが、特製ソースだ。ペロッと2個を平らげる。
 美味しいお土産をもらったら、お返しをしなければ・・・。ポパイやローズに乗せたり、牛の写真を年賀状のために撮ったり・・・
 ローズの可愛い大きな耳は、実は最大の武器でもある。以前、ローズの背中に抱きつくように乗った人は(怖かったのかな?)、この耳で往復ビンタを食らって泣いていた。よい子は、真似しないように!普通に乗ったら、大丈夫。
 いい写真が撮れて、満足して帰ってもらった。

夜牛舎前に一旦家に帰ると、監視カメラに黒く濡れた物体が、うごめいていた。先ほど触ったとき、今日産まれると思っていたが、こんなにすんなり出てくるとは思っていなかった。車で牛舎に出かける。
 子牛は小さな牝だった。『福安照』産子。名前は・・・寒い日に生まれたあかりの子ってことで、『れいこ』。すごく元気がいい。なにも、こんなに冷え込んだ日に生まれなくても・・・。綺麗な2番草をタップリ持ってきて、体を擦ってやる。ドライヤーとバスタオルで、体を乾かす。人工初乳を飲ませる。電気毛布の上に寝かせ、牛舎作業を終わらせる。
 母乳を飲みそうな勢いで歩き回っていたので、チョッキを着せただけで帰ってきたのだが、夕食を食べながら監視カメラを見ると、うずくまってしまうのが見えた。食事を中断し、向かえに行く。ストーブの前は、ゴロウとカイトのお気に入りの場所だが、今日は子牛様が占領する。フットウォーマーの上に寝せ、体を乾かす。
 そのうち立ち上がって、テーブルの下を頭でこづき始めた。母乳を欲しがっているのか?新しいチョッキに着替えさせて、牛舎に連れ戻す。だが、なかなか飲んでくれるところまでたどり着けない。
 そのうち飲むかなと思って、帰るのだが、カメラで見ている限りでは、全く飲めていない。心配なまま寝るのは嫌である。人工初乳をのませるため、もう一度牛舎に行った。
 寒いと、子牛にとっても、激しく体力を消耗するのだ。俺も、久しぶりの午前様で、疲れた。