鼻紋取り 

 今朝までは、雪も溶けて晩秋の風景だった。この道は、見た目以上に急斜面で、駆け上ると心臓が破裂しそうになる。歩いていると、ローズが俺に気がついて、エサが欲しいと着いてくる。ゴロウとカイトは、投げた棒を奪い合って、なかなか俺の所に持ってこない。
 気温は徐々に下がり、昼頃から結構激しい雪になった。光次郎と百四郎は、体に雪が積もるのに、外で遊んでいた。出入り口を、コンパネで塞ぐ。まだ扉が完成しないのだ。
 1月出荷予定牛を、ブラッシングした。出荷を決めるとトクフク(皮膚病)になるのは、最近の傾向だ。これから出荷までに治せるだろうか?そろそろこの流れを断ち切らないと、うちのイメージが・・・。
 最近出生した子牛の、鼻紋を取りに来た。人間の指紋と同じで、鼻紋は一生変わらないので、登録に必要なのだ。綾四郎(平茂勝産子)は、でかいなーと驚かれた。でかいが、とても人懐っこい。

 昨日、モモコ(松福美産子)を牛舎側放牧地に移動させたときの写真。このあと、先輩牛達の手荒な歓迎を受けたのは、言うまでもない。牛の世界も、楽ではないのだ。
 雪の中、保険のセールスレディーがカレンダーを持ってきてくれた。ひとりはミニスカートだった。飼い主に似て(?)、ゴロウはミニスカートが大好きなのだ。よい子の読者がいるので、これ以上は書けません!

 凍った路面に雪が積もり、夜牛舎に向かう俺は、先ほどの斜面を長靴スケートで行った。よく滑って、なかなか気分が良かった。これで転んで怪我したら、正真正銘のアホだぁ!