黒毛和牛に明日はあるか?
ポパイとマロンも、黒毛和牛の旨さについてエールを送ってくれた(写真は昨日の物)。
マロンも、帰ってきて良く太っている。草架に入れた牧草だけでなく、放牧地の牧草を好んで食べている。
昨夜からの雪で、風景が白く変わっていた。
減量と生菌製剤のおかげで、子牛の下痢は軽減されていた。
さて、今日は、黒毛和牛焼き肉研究最終日だ。素材は上カルビ。コザシが綺麗な、霜降り代表選手だ。これで、200g1200円分。厚切りです。
マグロの大トロに例えられると言うので、今日はワサビ醤油も用意した。
直火焼きグリルの網が温まったところで、肉を乗せる。脂が焦げる。いつもより、煙が出る。ジュ〜ッ!もう良いかな?
ウンメ〜ッ!
甘みが、これまでで一番強い!柔らかい!
ワサビ醤油でも試した。フムフムいける!でも、俺が一番美味しいと思ったのは、焼き肉のたれと大根おろしを組み合わせた物だ。
一応、焼き方も変えてみた。
いくら霜降りと言えども、火が通ったレアでなければ、柔らかくない。脂が溶ける温度まで熱を加える。ちょっとの差だが、まるで甘さとトロけ方が違ってくる。一枚一枚丁寧に焼かないと、この違いはわからないと思う。
弱火でとろとろ加熱すると、水状の肉汁(旨味成分)が流れ出して、ベシャベシャになる。炭火焼きなら、網が熱くなるまで待った方が良い。
モモ・ミスジ・イチボ・上カルビの4種類を試したことになるが、どれが一番って聞かれると、困ってしまう。それぞれに、それぞれの旨味があった。脂が苦手な人は、モモやイチボなどが良いと思う。誰かと焼き肉するなら、4種類全部揃えて、食べ比べながら楽しみたい!
3日間、連続で黒毛和牛を頂いた。総額3200円!決して安くはない!(初日へ飛ぶ)
その研究によって解ったこと!
黒毛和牛の焼き肉は、旨い!脂っこくないぞ!
霜降りの肉なのに、全然脂っぽさを感じない!熱い網に肉を食べる分だけ乗せ、最高のタイミングで食べるからだと思う。
ひっくり返すのは一度だけ。肉汁が流れ出てしまうのを防ぎ、表面にカリッとした焼き色をつける。(写真参照!)
レアと言っても生ではない!脂が溶ける温度まで熱を通すと、最高の甘みを堪能出来る。
大根おろしとの相性が良い!焼き肉屋さんでも、一種類のタレだけなのは、惜しい。
網が熱くなるまで待ち、肉を並べすぎない。人の分は、ほっときましょう!一枚一枚に、神経を集中して焼く!
(異論・反論、お待ちしてます)
俺は、黒毛和牛に明日があるのか?と心配だった。
景気は悪くなるし、和牛は脂っぽいから食べないという人も、沢山知っている。
北海道の人は、基本的にあまり牛肉を食べない。
食には、親から子へ伝わっていくところがあり、親が食べなかった物は、あまり子どもも食べない。
そういう中で、高価で、調理法を間違えると、とんでもなく脂っぽく不健康な食べ物に感じてしまう黒毛和牛が、生き残れる可能性があるのか?
美味しい食べ方や、コツ、美味しい和牛を売っている店などが解れば、もっと食べてもらえるのではないかと思い、その確認の意味もあって、今回の研究に至ったわけだ。
これを読んで、何人かの人が『すきしゃぶ』に挑戦してくれた。かなり、好評だ。和牛を、手軽に、とても美味しく食べられる料理法だ。
裾物のモモの焼き肉でさえ、これだけの喜びを持って食べられる黒毛和牛は、素晴らしいと思う。そして、その素晴らしさを、美味しい感動を、正しい調理法と共に、もっと世に広めるべきだと思う。
今回の挑戦は、その目的を果たしただろうか?