留まりの悪い『安糸福』

 昨夜、ユキ(賢深)が発情していた。前回の種付けは、失敗だったということだ。
 牛が発情したとき、種付けするタイミングは、いつも悩む。最近の傾向として、発情の外部兆候が強く、種付けのタイミングが早すぎる様な気がする。
 今朝、マリヨに乳をやりに来たシゲヨ(平茂勝)が、発情していた。留まったと思っていたのに・・・。
 ここは、とても難しいところだ。ユキは、昨日の昼間から発情が始まっている。種付けするなら、今朝だ・・・と思うのだ。シゲヨは、昨日は発情していなかった。今朝から始まったのなら、午後か明日の朝だ。
 獣医さんに相談するしかない!モモエ(平茂勝)とヤスヒメ(安平)の妊娠鑑定もある。相談の結果、朝受精師さんがユキの種付けに来てくださり、午後から獣医さんが妊娠鑑定とシゲヨの種付けに来てくださることになった。
 ユキは、PK766『安重照』という後代検定の種を着けた。発情は良いそうだ。

 採草地で跳ね回っている牛がいた。双眼鏡を使わなくても、電気牧柵をまたいで軽快に走り抜けているので、コユキだと解る。困った牛だ。
 妊娠牛の放牧地に、2番草を持って行く。牛達は、トラクターの音を聞いて、一斉に急斜面を駆け下ってきた。牛がこんなにすごい速さで走ることや、こんな急斜面を真っ直ぐ駈け下れることを、見たこと無い人は信じないだろう!いつかは写真やビデオで撮りたいと思いつつ、スケールがでかすぎ、まだ一度も成功していない。
 草架に牧草を入れた後、丘を登ってみる。採草地で牧草を食べていたコユキは、妊娠牛の放牧地に駆け込んだ後、牛舎側放牧地に走っていった。その間、一度もケーブルに引っかからない。足が器用なのだ。

 先日舗装のためにブロックを置いたところを、仕上げに行った。寒いのだが、晴天続きなので、ちょっとは地面が乾いたからだ。2時間ほどかけて、トラクターが通っても大丈夫という状態に出来た。

 夕方遅くに獣医さんが来てくれた。シゲヨは、粘液もたまっていて、良い発情だそうだ。性懲りもなく『安糸福』を着けた。この種は、最近4回着けて、一つも留まっていない。
 『平忠勝』を着けたヤスヒメも『福安照』を着けたモモエも、1発で妊娠していた。『安糸福』以外の種は、良く留まるんだよな〜!
 ユキは、夕方遅くになっても、スタンディングしていた。悩む・・・