メロン妊娠確認 熊出没注意?

 天気が悪いので、しばらくぼっていた牛舎環境整備に専念した。
 巨牛メロンの妊娠鑑定をお願いしてあった。獣医さんが来る頃に、枠場に移動させようとしたのだが、頭を一降りされて逃げられてしまった。メロンは繋がれるのが嫌いなのだ。捕まえに行くと、すぐに捕まるところはイイヤツなのだ。モクシをつかんで引っ張ってくるが、巨大な頭を振られると、モクシをつかんだ手が逆関節に決められ、もげそうになる。群の中での地位もそれほど高くなく、普段はのんびりした性格だが、繋ごうとすると最も危険な牛である。パワーが違う!
 鑑定してもらったら、めでたく妊娠していた。早速、妊娠牛の放牧地に引っ張っていく。機嫌を損ねなければ、すごく扱いやすい牛でもある。
 入れ替わりに、臨月のモモエを捕まえる。モクシも首輪もしていないモモエを、ロープ1本で引っ張るのは、結構苦労した。興奮させないように、ごまかしごまかし連れ帰る。
 同じく臨月のモトツボを捕まえる。ボス牛のモトツボは、可愛がったので、見かけによらず人間には従順である。肋骨が浮き出ているのに、背中はテーブルのように広くて平らだ。腹は、はち切れそうになっていて、双子でも入っているのかと思わせられる。
 牛舎周辺の放牧地に放そうとして、背中の傷に気がついた。堅い物で引っ掻いたような、4本の生々しい傷だ。木で擦ったぐらいでは、こんな傷は付かないと思う。ベテランで、ボス牛のモトツボが、まさかバラ線に引っかかるとも思いにくい。
「熊か?」
そう思ってみると、後ろから襲いかかって、ちょっと手がかかったと思えば、それらしい傷である。写真は夕方、牛舎に帰ったときに撮ったのだが、すでに目立たなくなっていた。熊かな〜?