ローズの柵拡張 掃除刈り 刈り取り・脱走・柵破壊!

 最近、手抜き朝牛舎をしているので、午前中に仕事がいろいろ出来る。今朝は、3部屋並びの糞出しもしたが、晴れていると仕事が楽である。
 道路脇ローズ放牧地の草が食べられて、裸地になってきたので、娘のために植えたリンゴの木周辺まで囲いなおした。山羊と違って、豚はリンゴの木を囓らないのだ。何をやっているのだろうと見に来たローズだが、電気牧柵のケーブルを張り替えているのを見て、なんとも言えない仰天顔をしたあと、小屋に逃げ帰ってしまった。ローズは用心深いので、新しく拡張された放牧地の草を食べるようになるのに、たぶん数日かかるだろう。腹が減ったら、食べに行くでしょう。

 放牧地は、これまで掃除刈りをしたことがなかったので、アザミがはびこっていた。アザミを食べる家畜は居ない。クボタに、壊れかけたディスクモア(刈り取り機)を取り付け、掃除刈りをした。放牧地には、青草を食べた牛の生糞が落ちており、回転する刃で飛散し、シャンパンシャワーのように降りかかってくる。あまり気持ちの良いものではない!
 ダイビング中に大嵐になり、大波のシャンパンの中を岸まで命からがら帰り着いたことがあったが、あまり気持ちの良いものではなかった。

 早めに夜牛舎を終えたので、ちょっと欲を出してしまった。天気予報では、明日は雨である。そのあとしばらく晴れそうだが、次に刈り取る予定の中山は複雑な急斜面のため、雨上がりにモアコンディショナーでの刈り取りは無理である。そこで、ディスクモアで雨の前に刈り取ってしまうことにした。
 地面は乾いており、とても快調だった。オチャードグラスの穂に、花粉が着き始めており、チモシーは穂が出たばかりだ。今年は、例年より遅い。奮発した肥料のおかげで、草量はとても多い。沈み行く夕日を見ながら、時々ドライブシャフトに絡みつく牧草を取り除いて刈り取りを勧めていたのだが、突然ロックピンが外れて機械が脱落し、ドライブシャフトが壊れてしまった。
 有り得ない事故に、すっかり調子が狂ってしまった。もうちょっとで終わる刈り取りを諦め、妊娠牛達の放牧地を通って家路に着く。いつもは広いところで牧草をついばんでいるはずの牛達が、なぜか溜め池の周りに集まっていた。そして、トラクターの前を走って、ゲートの法に向かっていく。ヤバイナーと思っていたとおり、そのままゲートを突っ切って脱走した。頭にきた俺が、トラクターで追ったものだから、牛達はさらに柵を破って、牛舎放牧地に逃げ込んでしまった。
 電気牧柵のスイッチを切り、柵を応急修理し、外に出ていた牛を柵にしまう。ここから、壊れたディスクモアを取り外そうとしたが、テコを使ってもドライブシャフトが抜けない!
 フッと我に返る。頭に血が上っていて、このまま作業を続けたら、きっと怪我をしてしまう。柵を壊されたのも、短気を起こしたからだ。
 大人しく家に帰り、うどんを食べて寝た。