激闘!34番勝負 オオモズVS子マムシ 空が明るい!

  晴れが続くという予報は簡単に変わるが、雨が降るという予報は、簡単には変わらない。今日は快晴なので、収穫できるだけの牧草を収穫するつもりで、まずテッターをかけに行く。3輪走行のテッターは、やっていてあまり気分が良くない。
 朝牛舎後、レーキをかに行く。今日の牧草は、まだ乾草としては仕上がっていないので、ラップできる分だけレーキする。目標は40個だ。およそこのくらいだろうというところで、レーキをやめる。集めなかった草は、雨の後にテッターをかけ、親牛用とする。
 昼飯もそこそこに、ロールベーラーを引っ張っていく。フォードに、あふれるほどの軽油を入れて出発!まだ使い慣れない機械だが、平らなところを走る分には、すごく性能がいい。先日は、牧草ロール圧を最大にしていたので、ロールが重くて苦労した。今回は、ちょっと圧を落とした。圧を落とすと、軽いロールが沢山出来る。しかし、適度に軽くなければ、仕事にならない。ロールを縛る紐出し装置の仕組みもよくわかっておらず、最初の数個は戸惑った。警報が鳴りっぱなしで困った。
 それでも、4個目くらいから快調になり、どんどんロールが出来た。予定にちょっと少ない36ロールできた(1個は谷底に転がっていった)。

 毎年、この時期はモズを沢山見かける。綺麗な鳥だが、どう猛である。作業の移動中、道路でモズが飛び跳ねていた。車に轢かれた何かを食べようとしているのかと思って近づくと、獲物はまだ生きていた。子マムシだ。小さくても、一人前に毒がある。とぐろを巻いた子マムシに、素早い攻撃を繰り返し、確実に体力を奪っているのがわかった。子マムシは、とぐろを巻き口を大きく開けて威嚇しているが、モズの動きに全く着いて来れていない。
 とどめを刺すまで見ていたかったが、今日はそんな余裕がない。しかし、ハブとマングースの決闘を見たことがある人は多いと思うが、モズとマムシの決闘を見たことがある人は、日本広しといえどもあまりいないだろう?

 ロールが終わったので、すぐに運搬である。3往復して、全部のロールを持ち帰ったのは8時頃だ。手抜きの夜牛舎をし、ボンカレーを食べて、すぐにラップにかかる。ラップ作業は嫌いである。ラッピングマシンの場所を移動しながら、ラップしたロールを、所定の場所まで転がしていく。前回のより軽いが、少なくとも400kg以上はあるだろう。渾身の力を込めて転がす。思い通りに転がらないことが多く、ものすごく体力を消耗する。時間もかかる。
 全部で34ラップしたのだが、終わったのは午前3時だった。東の空が、明るくなってきた。足が震え、体中が痛かった。機械を倉庫にしまい、シャワーも浴びずに、泥のように眠った。