休憩

俺の病気は、相当良くなっているのだと思う。昨日の出来事は、ハッキリ言って嫌になって投げ出したくなるようなことの連続だった。傾斜でラッピングマシンが回らなかったときも、途方に暮れず打開策を考えついた。転がそうとしてもビクともしないラップを力の限り押して、血管が切れそうになっているときも、前ならベールグリッパー(ラップを破らずに持ち上げる機械)を買えないことを嘆いただろう。トレーラーがパンクして、山から1個ずつしか運べなくなっても、諦めずに12個も運んだ。
 25ロールが無駄になるかもしれないが、20個はモノにした。
 しかし、さすがに疲れた。起き上がるのが辛かった。最小限度のことをして、ひたすら休息日とした。
 とかなんとか言いながら、北山に残してきたトラックを取りに行った。作業中に燃料切れになったフォードのために、軽油を運んだまま、置きっぱなしにしてしまったのだ。
 4WDと言って安心してはいけない。我が家は、重粘土質なのだ。乾いたときはコンクリートのように固くなるが、ひとたび雨が降れば、滑って歩くのもままならない。草地は普通に帰れたが、問題は昨日トレーラーが横転した場所だ。慎重に侵入したが、全くコントロールが効かなくなった。あがけば下まで真っ逆さまだ。止めて置いても、じわじわと下に滑っている。トラクターとワイヤーロープを持ってきて、ゆっくり時間をかけて方向転換し、何度も乗り換えてどうにか救出した。危ないところだった。