トラブル続きの牧草収穫 2時までかかってラップ20個

 基本的に、神経が麻痺してるんだな!トラクターの片後輪が浮いていても、あまり気にしないのは、傾斜や危険に関する感覚が鈍いということだ。

 今日も早起きして牛舎作業を終え、止せばいいのに前山もテッターをかけに行った。すぐにクボタにレーキを着けて、北山・前山両採草地のレーキがけをした。
 午前中の間にこれを終え、機械屋さんとメーカーの人が、ロールベーラーの調整をするのを待つ。
 飯も食わずに、試運転だ。『見た目は大きいけど、軽いから・・・』と言うふれこみで購入したロールベーラーだが、ものすごく重い(T_T)/~~~
 北山は、我が家で一番緩斜面なのだが、登りで整備済の100馬力フォードが悲鳴を上げる。平坦な圃場なら、すごく性能が良さそうだった。
 欲張りな俺は、北山採草地のロールが終わると、そのまま前山のロールに向かった。徹夜してでも、全部ラップするつもりだった。
 ロール圧を最大にして巻いたので、湿ったかなり重たいロールが出来た。締まりの良さは、山頂から転がり落ちても型くずれしないところにも出ていた。このロールべーらは、排出の時にちょっと勢いを付けて出るので、転がりやすいのだ。全部で、45個のロールが出来た。
 ラッピングマシンの準備をして、夜牛舎後すぐにロールの回収に向かう。
 まず、湿っぽい草の前山に行った。重い!強く巻きすぎた。11個積めるように改造したトレーラーだが、8個だけ積んで帰る。
 ラップ置き場だが、緩やかな傾斜を着けたおかげで、ラッピングマシンが回らなかった。傾斜の感覚が狂っているのだ。マシンの足のしたに、木材を置いて平らになるように誤魔化した。
 800kgの肥料を持ち上げられるトラクターのフロントローダーが、悲鳴を上げるほど重たいロールは、ラップした後転がそうとしても、人力ではビクともしない。フィルムを破らないように気をつけながら、次のロールを使ってそっと転がす。傾斜があるので、勢いがつきすぎるとヤバイのだ。
 ようやく8ロールをラップして、今度は北山採草地にロールを集めに行く。こちらは乾燥が進んでいたので、ロールの重さは少しマシだった。調子に乗って、11個積んでしまったのだ。ところが、傾斜地の道を引っ張って帰る途中、下側のタイヤがパンクしてしまった。トレーラーはそのまま横転し、乗っていたロールは倉庫に向かって転がっていった。
 バン!ガッシャーン!(物が壊れる音)
 普通ここで諦めるだろう。もう夜10時半過ぎだ。極度の疲労が俺を襲う。しかし、一つずつフロントローダーでラップ置き場にロールを運び、集まったところでラップした。気が遠くなる作業だ。
 トレーラーが転がったところは、運搬中片後輪が浮いたままになってしまう所だった。
 2時までかかって、全部で20個のラップをしたが、力尽きてしまった。