牧草伸びる ビクターの脱柵 牛舎掃除

 減乳し始めた福五郎とカリンは、急激にエサを食べ始め、1.5kg/日になった。
 新しい子牛部屋の建築が遅れているため、大きくなりすぎて環境が悪くなった幸四郎とカネミを、1頭だけでいたフジコの部屋に、交換引っ越しさせた。毎日糞出ししても、追いつかなくなったのだ。
 朝牛舎後、シゲヨを妊娠牛の群に移動させた。さんざん柵を破って帰ってきて降参したのだが、間もなく牧草収穫も始まるし、8月出産の牛達が大挙して牛舎に帰ってくるようになる。少しでも、牛舎に帰る牛を減らさなければならない。
 連れて行った後、牧柵をチェックしてみた。一部、ケーブルが下がっているところがあり、チェックして良かった。
 例年だと、最初に収穫するのは北山採草地だが、去年に引き続き食害が酷いので、前山採草地を刈ることにして、伸び具合を見に行った。ちょうど穂が出始めたばかりで、今年は肥料を多めに撒いた(普通の人並み)ので、良く伸びていた。好天が続くメドが着き次第、刈り取りするつもりだ。

 振り返って北山を見たら、ビクターが柵の外にいた。電気牧柵は、昨日ケーブルを替えたばかりで、バリバリに効いていたはずだ。急いで行ってみる。ゴロウは指示通りにビクターを追いかけ、追われたビクターは脱柵した場所から戻っていった。バラ線が切られていた。切れたバラ線には、毛がしっかり絡みついていた。
 昼飯後、早速修理しに行く。弱そうな場所は、あらかじめ二重張りにした。放牧地内には、十分な牧草があるので、ポパイやオリーブはそんな危険なことはしない。ビクターは、遊びでやっているのだ。遊びとは言え、バラ線を引きちぎれば、体にだって傷がつく。

 子牛部屋建築のために、邪魔なものを退けた。始めてしまったら、なぜか牛舎掃除だけで、時間が経ってしまった。代わりに、かなり片付いた。
 外を見たら、ビクターがまた脱柵していた。このイタチごっこも、今週いっぱいだ。また寂しくなる。