アオバト 牧場犬 

 「オーア〜〜オーアオ〜〜・・・」
アオバトの泣き声で目が覚めた。今年は、初めて聞いた。冬は、もっと南で越冬するのだろうか。変な泣き方!

 今日の除草馬は誰にしようと思いつつ出かけたが、とても嫌な予感がした。馬が見えない!急斜面を登ってみたら、牧柵が破られていた。北山採草地のどこかで、牧草を食べているのだ。ポパイを呼んだら、窪地にいた群全体が姿を現した。電気牧柵を修理するまでは、ビクターを自由にさせるわけにはいかないと思いつつ、捕まえようとしたら、オリーブが走り出して、ビクターもつられて走り出してしまった。捕まえるしかない。
 このところ、犬達は俺の気持ちを良く判ってくれるようになっており、上手く追い詰めて、柵の中に全頭戻すことが出来た。
 ビクターだけなら、捕まろうという気持ちがあるようだったが、周りの馬が走り回って邪魔だった。そこでゴロウが、ポパイとビクターを開放馬房前広場に追い込んでくれ、ポパイをまず撫でてから、ビクターを捕まえた。ゴロウは、カイトが来てから牧場犬としての仕事を出来なくなっていたが、久しぶりにいい仕事をした。
 ビクターだけを、ホルターを着けて外に出す。まだ若いビクターは、引き綱が着いたホルターになれておらず、動きにくそうだった。

世間は日曜日だ。俺もボチボチ糞出しをして、ボチボチ柱を立てた。採草地に行ってみてわかったことだが、オチャードグラスに、穂が出始めていた。いよいよ牧草収穫の季節が始まる。機械の準備をしなければ・・・!