柱を薙ぎ倒す ダクト換気付け替え 豚コレラ調査

yonemiki2008-05-21

 雨は、朝まで降っていた。せっかくピカピカになったゴロウとカイトだが、俺が玄関から出てくるのを待っている間に、ずぶ濡れになっていた。
 牛舎が湿っぽくなっていた。エサをやった後、気合いを入れて糞出しをする。とその前に、猫車を修理。ちゃちな溶接なので、荷皿が取れてしまうのだ。針金で縛り付ける。
 ユンボで、フリーストールブロックのずれを直した。ずれは直ったのだが、せっかく立てた柱を1本薙ぎ倒してしまった。なんの手応えもなく、簡単に壊れるものである。すぐに修理できるからいいのだが・・・。

 意を決して、これまで出来なくて悩んでいた、ダクト換気を付け替える作業をした。
ファンを外してしまうと、配線を付け替え、ダクトチューブを付け替え、穴を開けるまで使えなくなるので、始めたら一気呵成にやってしまわなければならないのだ!
付け替える理由は、ダクトからでる風を、子牛の居る部屋に無駄なく行き渡らせるためだ。ファンを20m南に移動させ、つなぎ牛舎の子牛たちにも風を吹き付けるのだ。
 これまで躊躇してきた理由は、200ボルトの配線工事や、一人で重たいファンを付け替えられるか、長いダクトチューブを付け替えるのが面倒、穴開けが面倒くさそう・・・等々だ。
 適当に買ってきた配線を接続するリングスリーブは、バッチリピッタリで、圧着ペンチが無くても、かなり強力に接続できた。ファン(写真)を固定していた枠を、バリで壊さないように丁寧に取り外した。
 取り付けは、意外に簡単だった。タダ、高所作業中の俺の股間を、百三郎がしゃぶったり引っ張ったりして、生きた心地がしなかった。配線もリングスリーブのおかげで綺麗に仕上がり、ちょっと気分が良かった。
 次に、約30mのダクトチューブである。サランラップの芯のようになっていたので、鉄パイプを通して、破らないように少しずつ引っ張った。やっと張り終え、ファンに着けようとして問題発覚!チューブの直径が、ファンの出口より小さい。
「そんな(T_T)/~~~ 」
これで挫けていては、男が廃る。破らないように少しずつビニールを広げて、優しく入れた。そのままでも大丈夫だと思ったが、ゴムバンドでしっかり留め、ファンのスイッチを入れたら、30mのダクトチューブは身もだえしながらパンパンに膨れあがった。
 新しい刃を着けたカッターで、必要な場所に穴を開けてやると、風が勢いよくでてきて気持ちよかった。床に溜まる臭いを吹き飛ばし、乾かすのだ。長い間の懸案が、一つ解決してホッとした。

 付け替え作業中に、犬達が吠えた。豚コレラ予防のため、実態調査に来たのだ。調査員の方は女性で、首輪をしていないゴロウがうろついているので、ビビっておられたが、同行した役場の方が、『この犬は大丈夫です。』と言ってくれたのが、なんか嬉しかった。
 伸び伸びとした環境で暮らしているローズを見て、場が和んだ。黒豚をペットとして飼っているのを不思議そうにしておられ、人工授精で種付けをしないのか等と聞いてこられたので、
「人が遊びに来たとき、乗せるために飼っているんです。」
と言ったら、とても驚かれて、早速乗ることになった。写真をブログに載せると言ったら、『女らしく見えるように・・・』と結んでいた髪を解いて、嬉しそうにしておられた。養豚場の豚は、こんなに大人しくないらしい。
 日本広しと言えども、平気で人を乗せてくれる豚は、何頭もいないだろう!乗馬が出来る牧場は沢山あるが、乗豚が出来る牧場は、そんなにないのではなかろうか?