美味くない! マユコ種付け 健忘症メロンと俺

 雨が降る夢を見たのだが、目が覚めたらミゾレだった。ポパイの馬着は着せて良かった。しかし、咳はしておらず、昨日たまたまのどに何かを詰まらせたのだろう。ちなみに、カイトのくしゃみも治まっていない。
 新しい部屋の4頭は、とても快適そうで、気に入ってくれたようだ。エサもよく食べている。
 乾草と牧草のサイレージの両方与えている部屋だが、最近は乾草の方をよく食べるようになった。成長によって好みが変わるのだろうか?
 ミゾレの降る中、牧草を牛馬に運んでやった。妊娠牛達は、トラクターを見て駆け寄ってきたのだが、質の悪い2番草を見てとても不満そうだ。こちらを見て文句を言っているのは、スリムになったボス牛モトツボだ。この後、もっと良い草を寄こせとデモ行進していた。
 馬に牧草を運ぶと、真っ先にブランカがやってくる。メグも一緒だ。俺に興味があり、
「ブヒィヒィ!ブヒィヒィ!」
と鳴きながら俺を観察していた。母親のブランカが安心しきっているので、危険なものとは思っていないようだ。
 
 マユコの背中の毛が抜け落ちるほど、マウンティングされた跡があった。昨夜見たときは、尻尾のペンキが剥げていなかった。これはとても良い発情である。獣医さんに電話して『安茂勝』を種付けしてもらった。出産後、まだ1ヶ月経っていないのだ。
 
 メロンは健忘症で、3日間授乳してきたカリンのことを、たった数時間放牧に出したら忘れてしまっていた。
 乳が張って帰ってきたのに、カリンが乳首に吸い付こうとすると、激しく蹴った。スタンチョンに繋いで、俺が体で押さえつけて飲ませたのだが、俺の足を何度も激しく蹴った。蹴られるので、カリンは乳首に近づけなくなってしまった。
 メロンの蹴りが我が家の牛最強でも、馬の蹴りとは比べものにならない。それでも、牛は連続蹴りが出来、同じところを何度も蹴られると、鈍感な俺でもさすがに痛い!
 前にもこんなことがあったのに、忘れて放牧に出してしまうなんて、俺も健忘症かも知れない。