未明の大事件・ゴロウの異変 スズコ種付け タエ・ミノリ・ミツ発情

 俺が寝る前、ゴロウの落ち着きが無いのは知っていた。2回も外に出た。外を気にしているようにも見えた。
 睡眠導入剤を飲んで寝るとき、居間でドタバタする音が聞こえたが、カイトとふざけているのだと思っていた。メガネ無しで見に行ったら、ゴロウとカイトが重なって見え、静かにするように注意して、俺はそのまま寝てしまった。

 しかし、ゴロウの妹である娘は、ゴロウの異変に気がついていた。いつまでも眠りきらず、妻の横でモゾモゾしていたそうだ。
 午前4時に、たたき起こされた。娘が、どうしてもゴロウを見に行くと言って起きたそうだ。
「ゴロウが、履いて苦しそうだよ!」
大量の吐瀉物の中で、ゴロウがもがいており、腰が立たなくなっていた!何か、毒でも食べたのだろうか?急いで獣医さんに電話する。
 家の壁に、ミヤマカケスがぶつかって死んでいたが、その鳥が汚染されていて、それを食べてしまったのだろうか?
 寝ぼけた頭で考えていたら、娘がゴロウを心配し、吐瀉物を手で触ろうとする。急いで抱き上げ、膝の上で落ち着かせ、吐瀉物の処理は妻に任せてしまった。

 妻と交替し、体の下の汚物を取り除き、来てくださった獣医さんが胃洗浄するのを手伝う。獣医さんも、犬の胃洗浄は初めてだ。洗浄チューブがちょっと短く、水を入れた後口移しに近い状態で空気を入れてくれたのだが、なかなか出てこない。胃の部分をさすって吐き出させることに成功した。辺りは胃液浸しだ。勢いで、大便もした。
 床とゴロウをタオルで拭き、静脈注射の手伝いをした。胃洗浄と注射により、ゴロウの苦しそうな顔がちょっと明るくなり、立てるようになった。お帰りになる先生の見送りにも出た。農薬を飲んだ可能性があるので、専門病院の診療を勧められる。
 ゴロウの体をブラッシングして、綺麗にするのと、リラックスさせる。
 
 種付けがあったので、妻に八雲の動物病院に行ってもらう。
 今日は、スズコのの種付けだ。『北平安』を付けた。放した後も、まだスタンディングしていた。気温も上がり、ミノリもスタンディングを始め、夕方遅くにはタエもスタンディングしていた。
 複数の発情牛がいるときは、どの牛が発情しているのか、近くまで行ってしばらく観察しないとならない。たぶんミツヒラシゲも発情しているようだった。明日種付けだ。

 ゴロウは、元気になっていた。カケスを食べたというのは間違いだった。てんかんの可能性もあるそうだが、今度はカイトの食欲が無いのが気になる。安いエサを買って与えているが、思わずエサを疑ってしまう。