カウンセリング 農民連盟会議 ナミコのお産が始まった真夜中

 早起きして、牛舎作業をした。ナミコは、生みそうで生まない。産室が空いていないので、出荷前の瓜三郎をスタンチョンに繋ぎ、代わりにナミコを入れる。もし外出中に生まれても、ナミコならなんとか世話をすると信じて出かけた。

 カウンセリングを受けた後、俺は農民連盟の会合に出席した。
 農民連盟の活動報告と、今後の活動方針について話があった。誰かが発言しなければ、完全に黙殺されてしまうような要求を、地道に発言し勝ち取ってきたことに、頭が下がった。
 食の安全と、農地の持つ環境保全能力、食糧自給、食育・・・多岐にわたる活動は、どれも大切と思っていることばかりだった。

 急いで帰宅したが、ナミコのお産はまだだった。
 幸四郎が、哺乳瓶からミルクを飲まずに困っている。せっかちな俺が、10分ほど粘っても全然飲む気配がない。
 過去の記事を検索してみたら、A−5 BMS−8を出した幸次郎も、ミルクを飲ませるのには苦労していたことが書かれていた。1食抜いてみる。

 10時頃になって、ナミコが腹を蹴っているのに気がつく。監視カメラで観察しているが、なかなか進まない。そのまま12時を回っても、出てくる気配が無い。今夜は寝られない夜になりそうだ。