妊娠鑑定 ある日の会話 引っ越し ピカピカのM8030

 今日は行事もなかったので、妊娠鑑定を依頼した。牛達は、声をかけると牛舎に帰ってくる。わずかな配合飼料を与えて、1頭1頭スタンチョンに繋いでいく。種付け後50日から40日までの3頭について、エコーを使った妊娠鑑定をしてもらった。
 8月に双子を産み、自信満々で臨んだ前回の妊娠鑑定で、
「妊娠していない。」
と言われたツボミは、妊娠していた。子牛の像が見えるのだ。モトツボやカズエも妊娠していた。いずれも、出産予定日がツボミは10日以上、他の2頭は30日以上早くなっていた。なかなか良い成績だ!しかし、3頭とも『金安平』だ。出荷する約20ヶ月後に『金安平』の市場評価が落ちていれば、我が家は困ったことになる。もっと、いろいろ考えてつけなければならない。
 エコーなら、あと4頭が鑑定可能らしい。繋いでおけば良かった。
 
俺  「最近、こちらに来ませんね?」
Aさん「最近は小倉山に行ってました。」
俺  「小倉山にはゴロウの兄弟がいますよね?」
Aさん「最近、老けたような・・・。」
俺  「ゴロウはどうですか?(飼い主に似て)女性がいると目がキラキラしてますよ。先日、二十歳の農業体験者が来たんですよ!」
Aさん「鼻の下が伸びてますよ。」                 (ドキ!)
俺  「やっぱり?最近太って、41kgになったと言ってましたよ。」 (反撃!)
Aさん「嫌な子ですね!」                     (素直?)
俺  「体の調子が悪かったそうですよ。流動食しか受け付けなかったと言ってましたよ。焼酎みたいな・・・。」
会話は踊る。
 
 妊娠鑑定の取れた3頭を、林間放牧地に引っぱって行った。馬並みというわけにはいかないが、素直に引き綱にひかれて良い子たちだった。妊娠牛のいる林間放牧地は、エサの牧草の質が悪くてビックリしていた。
 つなぎ牛舎の3頭部屋の環境が悪かったので、生後4ヶ月になる双子を出荷間近の大子牛部屋に移動させ、開いた部屋を利用して2頭ずつに部屋割りした。さすがに、大子牛部屋の双子は可哀想だったかも知れない。部屋の増築を急がなければならない。
 
 俺の粗末な扱いでボロボロになっていたクボタM8030が、ピカピカに整備いされて帰ってきた。
 強風で飛ばされた屋根は補強材が溶接され、作業灯が前後に着いていた。
 ウインカーやブレーキランプ、バックミラーまで着いている。(これが普通なのだが・・・)
 破れていないスライドシートに座り、快調さを実感した。さすが、プロの仕事は違う!
 
 獣医さんの予言通り、粘液を出していたので診てもらったマサコが、夜になって発情行動を始めた。