タエ出産 受精卵の採卵 復活湯沸かし器 シゲヨ発情

yonemiki2007-11-19

 今日は、アヤの受精卵採取の日である。『平茂勝』という高価な精液を2本も使ったうえ、技術料なども考えると大金をかけている。沢山の卵を出させるために、1ヶ月以上前からビタミン剤や高価な補助飼料も与えている。我が牧場にとって、とても大切な事業だ。採卵に着いていくためには、仕事を早めに切り上げなければならない。

 早起きしてモニターを見たら、予定日を10日過ぎたタエの陰部から、袋が垂れ下がっていた。お産が始まっているのだ。急いで飯をかき込み牛舎に駆け込んだら、もう生まれた後だった。小さいけど雄である。名前は『多恵次郎』だ。
 何もこんな寒い日に出産しなくてもいいだろうに!牛舎の温度計は、−5℃を指していた。タエを放して子牛を舐めさせると共に、俺もドライヤーとタオルで子牛を乾かす。牛衣を着せ、更にドライヤーで暖める。
 気が立っているタエは子牛をいじっている俺にではなく、牛舎内に一時避難していた山羊のジョンに激しい頭突きをしていた。不意打ちを食らったジョンは、しばらく立ち上がれず、本気で心配したが、何ともなかったようだ。2回目からは、ジョンも頭突きで反撃していたが、そもそも体重がまるで違うし、ジョンは繋がれている。
「こぉ〜ら!」
と怒鳴ると、攻撃をやめるのはどういう理由だかわからない。
 
 採卵は、今金のNOSAIでおこなう。アヤは、大人しく枠場に入り、子宮内を生理食塩水で洗浄して、その洗浄液を濾過して顕微鏡で採集する。一緒に居ても、特にすることはないのだが、採卵状況はとても気になる。夫婦で背後からのぞき込んでプレッシャーをかけるので、先生はやりにくかっただろうな〜。
 でもそのおかげで、?個の凍結受精卵と1個の生付け受精卵が採れた。先生ありがとうございました。
 
 牛舎の瞬間湯沸かし器は最近調子が悪く、低温にすると火が消えてしまう。今日は凍結しているのか、水がチョロチョロしか出てこなく、時間をかけて暖めても全然改善されなかった。仕事にならない。
 仕方なく配管を外してみたら、湯沸かし器入り口の配管内に、サビの固まりが沢山詰まっていた。古い水道の配管は、水抜きしてあっても、表面が凍るとサビが取れて茶色い水が出てくることがある。これが詰まったようだ。
 ゴミを取ったら、湯沸かし器が久しぶりに快調になった。
 作業を終えて帰宅しようとしたら、シゲヨがスタンディングしていた。