一点の曇り無き眼

 朝牛舎に行ったら、ローズが新しい小屋の中で寝ていた。寝心地の良さがわかってもらえて嬉しい。
 明るくなった牛舎内だが、エサの減りはイマイチだった。心配したのだが、俺の顔を見て俄然食欲に目覚めたようで、ミルクをやり終えるころには無くなっていた。暖かくなったので、風を通してやった。

 昨日路肩に落ちたプロシードマービーだが、ホイルとタイヤの間に砂利が詰まり、空気が抜けてしまった。娘の登園途中で完全に空気が抜けてしまったので、コンプレッサーのタンクに空気を充填して救援に向かう。空気を注入して農協のスタンドに駆け込み、修理を依頼。
 しかし、あれほど派手にひっくり返って、これだけの被害で済むなんて、丈夫な車だ!雨漏りはするけど・・・。

 あばらD型の鉄骨がネジ留めされていなく、支柱が開いているので、付近の道具箱をひっくり返して合うネジを探し、今日も鉄骨に登った。

 結構激しい雨が降ってきた。犬達は、牧草の上で俺の仕事が終わるのを待っている。ゴロウは広げて乾した、ラップサイレージのふかふかの上で転がるのが好きで、カイトはまだほぐしていないロールの上が好きだ。ゴロウは、俺が牧草をヘイネットに入れているとき、いつかは退いてと言われることと知っているので、あまり目を合わせない。しかし、俺のことを信じきっているカイトは一点の曇り無き眼で、俺の目を真っ直ぐに見る。この眼を見て、撫でずに素通りできる人はいないと思う。
 この可愛さを、どう表現したらいいだろう?真っ黒なので、写真に撮るのはとても難しい。だれか、写真に自信のある人居ませんか?