出荷 めげる日

早起きして、3頭に絞った出荷予定牛を、仕上げ磨きする。と言っても、とても汚い!牧草仕事が長引き、子牛磨きに手が回らなかった。大子牛部屋だけは、それでも毎日糞出ししていたが、運古の量が違う。親牛を繋ぐ所は、糞出しが全く出来ていない。
 農協の人と相談し、結局2頭の出荷となる。入れる部屋が無いので、何とか出そうとしたが、やはり小さいそうだ。
 
 ミルクと牧草を子牛にやり、昨日2頭の牛磨きで疲労困憊した妻に、エサやりをやって貰う。
 
 俺は、仕上げのテッターをかけに行く。空気も良く乾燥しており、ロールにはいい日和だ。テッターを外し、レーキに付け替えて、牧草を集めに行く。
 ついていないときは、どこまでもついていない。
 昨日までに着けた急斜面のわだちが、レーキのアームに無理な力をかけてしまったようだ。レーキはあまり地面に擦らない高さに調節していたのだが、横滑りするトラクターを、予定の進路に取るようコントロールしながら、わだちの深さまで読み切れなかった。
 外周を1周半したところで、レーキの腕の付け根が壊れ、回らなくなってしまった。この段階で、今日の作業予定が不可能になったことを知る。機械屋さんに電話して、大急ぎで修理を依頼する。機械屋さんも、必死で対処してくれた。
 俺は、外周だけでもロールしようと、ロールベーラーをつけて作業する。デフロックが効かないと登れない斜面が多く(複雑な地形をしているのだ)、苦労する。これまで何年も作業している草地だが、地面が乾くまで待っていると、牧草が乾燥する前に天候が悪化することが多く、濡れている斜面に無理してはいることが多くなり、草地の縁はわだちだらけだ。
 俺が入植する前に入っていた人が、ブルドーザーを使って縁の竹藪を削ったため、縁の斜度がきつくなったというのも原因の一つだ。俺が入植したときは裸地だった草地の縁に、ようやく牧草が生え始めたのに、収穫できなければ意味がない。機械を壊しては、大損である。
 とてもめげる。
 
 カズエが発情していた。産後1ヶ月弱で、2回目の発情。どうしよう?