娘との楽しい土曜日 脱柵経路を塞ぐ

 今日は、朝牛舎を終えたら、採草地のテッターに行くつもりだった。ところが今日は土曜日で、娘が帰ってきた。背中に背負って行くには地面が濡れており、急斜面が多いところなので断念!
 一面に布団が敷いてある寝室に行き、『滑り台ぞうさん』というおもちゃを使って遊んでやった。大分前に友人から貰い、何度も遊んでいた遊具だが、広いところで遊ぶのは初めてでものすごく楽しかったようだ!
 重たいおもちゃを持って、俺の後を着いて回る。鼻くそをヒクヒクさせながら笑う顔が可愛くてしかたがない。
 
 3人で、牛の脱柵経路を探しに出かけた。見当を付けていたあたりに行ったが、よくわからない。仕方ないので、実際に脱柵してきて繋がれている牛を、ゲートまで連れてきて放してやった。すると、綱をとかれた途端、ゲート脇の足場の悪い竹藪を突っ切って、畑の方に出てきたではないか!
 こういう場合、出たところに電気牧柵(あまり電圧が強くない)があっても、勢いで破られてしまうので、ゲートの位置をずらして竹藪の中に入れなくした。
 その後、他の脱柵牛も戻し、脱出しないことを確認。ついでに、馬の放牧地との境目をチェックしに行く。片手に大ハンマー。片手に娘を抱えて、急斜面を登る。こういうとき、脱柵牛のモモカやナミコ、メロン等は、俺達の後を着いてくるから不思議だ。馬の放牧地境目は、竹藪がガケまで生えているのだが、ガケ直前まで竹藪の中を探索した足跡があり、牛の突進力に驚かされる。
 1歳6ヶ月になろうかという娘は、ポパイやマロンの名前を呼ぶことができ、目ざとくチョウチョを見つけて
「チョウチョ!」
と呼び、急斜面を転ばずに自力で歩き下った。サラブレッドのマロンに跨り、歩かれてとても喜んだ!なかなかスゴイ子になりそうだ。
 
 娘が疲れて車の中で寝ている間に、夜牛舎をすませることができた。かなり遅い晩飯を食べ、見たいテレビがあったのでイスに座っていた俺の前を、『滑り台ぞうさんを』を持った娘が何度も行き来した。俺を誘っているのだ。ここで、テレビを選んだら親父が廃る!
 寝室に遊びに行った俺を見て、娘が大はしゃぎしてくれた。
「お父さん!幸せだね〜。」
と妻。こんな幸せな親父も少ないだろう?