テッター2回 ヒカリ出産! 

 娘を保育所に送った後、子牛や出産予定牛への水やり、ヘイネットへの牧草詰めなどを終え、後は妻に任せて、テッターをかけに行く。ヒカリが尻尾をあげてお産が近いことを示していたが、生まれたら連絡があるだろうと思って出かける。
 
 欲しいのは、敷きわらと、妊娠牛に食べさせる食味の悪い乾草である。牛の数が増えたのと、子牛部屋の糞出しを毎日やることになったので、乾草はいくらでも欲しい。
 台風の影響で雨が予想されているが、とにかくよく乾いていれば雨に当たってもよい。でも、雨が降るとなるとハラハラするのは病気のせいか?
 妻から、
「いろいろ計画を立てて実行して、物事がちゃくちゃくと進んでいて、まるでうつ病ではないみたいね!」
とお褒めの言葉をいただいた。
 子牛が次々生まれてきて、部屋が足りなくなるのは目に見えており、質の良い乾草は沢山取れたが、妊娠牛にやる食味の悪い牧草が圧倒的に足りない。寝たくても、泣きたくても、仕事を進めなくては悲惨な結果が待っている。やるしかないのだ!
 
 2回目のテッターから帰宅したら、ヒカリが2次破水していた。大きな子どもで、2産目のヒカリの陰部上部が少し裂けていた。敷きわらを少し足し、産科チェーンでゆっくり引っ張り出す。生まれたのは、大きな雄子牛『光太郎』だ!
 それにしても、今年は雄ばかり生まれる。牝は、双子のハナエ・スミレだけだ!この2頭も、1ヶ月経ってエサをよく食べるようになり、随分大きくなった。
 光太郎には、EMボカシを全身に何度も振り掛け、ヒカリにしっかり舐めさせた。頃合いを見計らって人工初乳を哺乳瓶で持って行くと、元気に飲み干した。更に立ち上がって、母乳を欲しがっている様子だったが、口先が定まらず寝てしまった。
 他の作業を終えて、再び光太郎を立ち上がらせ乳首に誘導するが、俺が持っていないと吸えない。仕方ないので、ヒカリの乳を俺が搾って哺乳瓶で飲ませた。ヒカリの乳も、結構な量出ていることを知る。黒毛和牛の初乳は、ホルスタインの3倍以上のグロブリン濃度なのだ。
 
 トウキビをもらったので、晩飯はそれですまそうと思ったが、ご飯が炊いてあったのでズッキーニ入りの麻婆豆腐も作った。3Lサイズのはねトウキビを5本茹でたが、中華鍋一杯の麻婆豆腐と共に、全部なくなった。