押し入り牛 代用乳のカスピ海ヨーグルト

 いつものように朝牛舎に行ってビックリ!妊娠牛のモモエとシマコが、牛舎の外で待っていた。子牛用の早刈り牧草は、食い荒らされた跡があったが、工場扇は無事に立って回っていた。大したことはなかったのかな?と思って中に入ると、その考えの甘さを反省させられた。
 娘が歩いても汚れないように掃除された通路は、大量の糞尿が撒き散らされ、EMボカシや配合飼料に浸みていた。高価なサプリメントのスーパーエリートは、一番上の1袋だけが落とされて、踏み破られていた。
 足の踏み場がない状況に、途方に暮れるしかない。昨夜、馬の放牧地に数頭の黒毛和牛が紛れ込んでいたので、ちょっと嫌な予感がしていたのだ。
 仕方ない。糞まみれのエサ混合用バケツを全部洗い場に持って行き、丁寧に洗って日向に乾す。平スコで、床全体に広がった糞尿を集めて、切り草に絡めて捨てる。妻がやってきて、更にほうきと牧草を使って糞尿を取り除き、EMボカシを散布した。
 
 ようやく、通常朝牛舎を始める。鹿児島では、成長初期の子牛に代用乳を牛乳で溶かして飲ませる話を聞いてから、自分なりにアレンジして牛乳で作ったカスピ海ヨーグルトを混ぜて飲ませていた。下痢はしないしとても成長が良い。だが、原料の牛乳が高く、家計を圧迫している。
 そこで考えたのが、代用乳で作ったカスピ海ヨーグルトだ。代用乳は、濃くすると下痢をするのだが、ヨーグルトにしたらどうだろうと思ってやってみた。代用乳の中にも、ビフィズス菌酵母菌が入っているが、綺麗なヨーグルトが出来た。匂いも良い。しかし、代用乳を増やすと下痢をするというのは変わらないようだ。やはり、作り物のミルクと、牛乳ではものが違うのだろう。
 
 天気がよく、2番草の収穫に行きたかったが、不調で断念。