逆子死産 悲しむ暇もない! 星に願いを・・・

 出産日を過ぎた『アヤ』(安福165の9の娘牛)のため、昨夜は監視カメラで1時まで観察していた。その時は、特に産気づくでもなく、のんびり寝ていた。1週間前から夜間給餌を続けて、夜間出産を抑える努力もしてきた。
 しかし、今朝早起きして監視カメラを見たら、アヤの周りに血が垂れて、既に2次破水もしているのに、子牛はほとんど出ていない。片足がちらっと顔を覗かせており、
「逆子だ!」
急いで車に乗り、牛舎に向かう。産科チェーンを洗って片足ずつ出してチェーンを引っかけ、力一杯引っぱるとすぐに出てきた。チェーンをかけるときに気がついていたが、動かない!
 さすったり叩いたりしても、反応がない。獣医さんに電話すると、
「逆さ吊りして、3分くらい反応が無ければ、諦めた方が良い。」
という。天井の梁を利用し逆さ吊りして、口移しの人工呼吸を試みるが、残念ながら蘇生させることはできなかった。
 蛇足だが、電気ショックは使ってない(>_<)。
 
 俺は、疲れて2度寝してしまった。娘の食事も保育所へも、妻に任せて寝ていた。
 ところが、午後から来るはずだった獣医さんが、死亡確認のために朝から来てくださった。暑いので、急いで回収を頼まないと、死臭がひどくなるのだ。道南タンパクに電話をする。
 マロンのケガの治療や、妊娠鑑定をしてもらう予定もあったので、俺は牛達を迎えに放牧地の山に駆け上る。しかし、牛達は暑くて動きたくない!残念ながら、妊娠鑑定は後日だ。
 
 雑品回収業者の人が、鉄くずを回収に来た。あらかじめ下見をしてあったので、俺は牛舎作業に専念した。
 道南タンパクの人が、子牛の回収に来てくれた。気温が30度を超えているので、わずか数時間で死に顔が変わってしまうほどだった。血や羊水などが異臭を発しており、急いで掃除をして生石灰を撒いた。
 
 遅い昼食を取り、その後は仕事にならなかった。
 
 ペルセウス流星群のピークだが、俺が見ていた時間はそれほど多くの流星は流れなかった。大昔、秋山郷の最奥地切明温泉で、露天風呂につかりながら見た流星はすごかった!数秒おきに流れたのだ。
 それでも、時々大きな流星が流れ、願い事を3回言うことができた。