水牛  Qちゃん頑張れ! ロール22個 

 今日は、親牛用食味の悪い牧草を収穫する大事な日だ。凄く広い面積を刈り取ってあったので、1日でどれだけやれるか、大きな問題だ。
 
 朝牛舎後、大急ぎでレーキをかける。3時間かけて何とか、全部レーキをかけ終える。急斜面過ぎて、レーキしても集めようにない場所があるが、雑草畑にするわけにも行かず、土煙を上げ、轍を着けながら作業する。
妊娠牛達の姿が見えないので焦ったのだが、池の中で水浴びしていたようだ。残りの牛は、森の中に潜んでいた。
 
 妻は、EMボカシを作ったり、牛舎掃除してくれたようだ。これも大切な仕事だ。あり合わせのもので昼飯をすませ、昼寝したい気持ちを抑えて出発。
 
 牛舎に行くと、Qちゃんがグッタリして、ヨダレを垂らし、目に力がなかった。体温40度。急患で獣医さんを呼ぶと、5分で来てくれた。人間より牛の方が恵まれているのだ。
 敷きわらは毎日交換しているし、カスピ海ヨーグルト入り代用乳を飲み、配合飼料もよく食べる。バケツの水も毎日交換している。熱射病の可能性を疑ったのだが、心音・呼吸音・便・体温などから、その可能性が高いと言われ、全身にアルコールをかけて冷やしてもらい、サラーロンを飲ませる。さらに扇風機を持ってきて、風が通るようにする。もし風邪なら命取りになるのだが、風邪ではないらしい。
 処置をして貰っている間に、妻に任せて、俺はようやくロールしに行った。3時だった。
 
 ここは急斜面作業で、1時間に10個程度しかロールできないのだ。はかどらないロール作業をしていると、携帯が鳴り
「5時だけど、どうするの?」
出来れば、7時まで作業を続けたい!娘を連れ帰って、飯だけ食べさせてくれれば、夜牛舎は私一人でやるし、飯も自分で食べると言ったが、Qちゃんのこともあるので、今日の作業はここまで。
 
 Qちゃんはグッタリしており、口から大量のヨダレを垂らしている。熱は40.2度。ミルクを止めて、サラーロンにする。子牛部屋にはいると、必死で立ち上がって来て、何とか哺乳瓶に吸い付いた。しかし、約10秒くらいずつしか吸い続けることが出来ず、それでも1.5リットルは飲んだ。なんとか頑張って生きて欲しい。
 
 晩飯はサンマの開き・蒸し千切りキャベツ添えYoneオリジナルだ。ポン酢とサンマの味がしみて、娘はキャベツも喜んで食べてくれた。
 監視カメラで見るが,Qちゃんはあまり動かず、心配した同室の果穂次郎に舐められていた。