乾燥したが 妊娠牛・新草地へ 

 今日は、俺の頭の診察をして貰おうと思っていたのだが、あまりにも天気がいいので、娘を預けたあと、俺はとりあえずテッターに行った。牧草はほぼ完璧に乾いており、このままレーキして収穫できる状態だった。
 しかし、もっと緊急性を要する仕事があったので、しばらく晴れるという予報を信じてレーキは止めた。とりあえず、午前中は、糞出しに精を出す。暑くて服がたちまちパンツまでずぶ濡れになってしまった。玄関の外で着替えていたら、郵便配達の人が来て慌てて家に駆け込む。
 
 午後から日差しはさらにやる気いっぱいで、風もなく、外作業には向かない日だった。牧草をレーキしてロールベーラーで丸めてしまいたい衝動にかられるが(肉体労働ではないから)、別な作業をやると決めてしまったのでそのまま続行。
 妊娠牛の放牧地が、刈り込みすぎた芝生のようになって久しい。溜め池の水も、あと数日で枯れてしまうだろう。そこで、雑草に覆われた3番・4番圃場と、北山南斜面、森、溜め池を含む新しい放牧地を開放してやることにしたのだ。
俺は、南の採草地に向かう道路にゲートをつけ、北山南斜面わきの笹藪から牧柵を回収し、採草地との境界線に電気牧柵を取り付けた。妻は、森の西端に電気牧柵を作る為、雑草や笹の刈り払いをして貰った。
 新しい放牧地に、妊娠牛の群は驚喜して無心に雑草をむさぼり食った後、柵の範囲を丹念に調べ歩いていた。電圧のかかっていない柵が多いので、明るいうちに探索して貰わないと悲劇が起こってしまう。
 
 娘は、保育所から帰ると、そのまま牛舎に来る。エサをばらまいたり、EM用スコップ(墨の粉と糖蜜入り)を密かに舐めて鼻の頭を黒くしたりしている。今日は、裸足で牛舎前の道路の砂を手でかき回したり、投げたりしていた。右手に持っているのは、昨日から持っている割り箸。