苦しみの白老市場

 子牛を4頭出荷する予定の俺は、早起きしなければならない(涙!)。牛を繋ぐロープは足りないし、雪三郎のガンベ治療も間に合わなかった。
 苦労して4頭を家畜運搬トラックに乗せ、俺は必死に、ヘルパーさんが仕事しやすいように牛の引っ越しや脱走防止策をして、水・エサ・牧草を与えたのだが、出発時間が大幅に遅れてしまった。妻に、エサ表を作って貼ってもらう。
 
 我ながらよく頑張れた思ったら、薬を飲み忘れていた。これは、反動が恐ろしいのだ。黒毛和牛の焼き肉食べ放題で、ジョッキ2杯のビールをいただき、少々飲みすぎたと思ったときは後の祭りだった。
 猛烈に頭が痛くなり、のたうち回りたいほどだった。当番で来たのが俺一人だったので、農協の職員が付き合ってくれたのだが、俺はお茶も飲むことが出来ないほど苦しかった。
 早めに宿舎に帰ってくれたので、プレハブの中一人でのたうち回って苦しがった。睡眠薬を飲んで寝てしまう方法も考えたが、肝臓に負担がかかりすぎるので、帰って逆効果と思い、唸りながらいつの間にか寝てしまい、真夜中に一度起きたときは、いくらかマシになっていた。いつものように、安定剤と睡眠薬を飲んで寝た。