種蒔き マロン大怪我 

 これから4日間は、娘と3人でお仕事だ。ブヨが既に発生しており、虫除けをしないと大変なことになる。
 今朝は、個人的畜産ヘルパーの方が来たので、我が家の牛舎仕事の手順を説明した。5月市場に当番で行くためだ。電子ばかりでエサの重さを量ったり、切り草とエサをあらかじめ混ぜるやり方、ミルクにカスピ海ヨーグルトを混ぜることなど、余計な手間が多くて気の毒だった。
 
 娘は、昼飯に食べたクレープがものすごく気に入り、千切ってやるのが間に合わないほどだった。ジャムはドライクランベリーとヨーグルトで作った特製品だ。猛烈な勢いで食べ終わると、部屋の中を走り回って喜んでいた。
 昼寝にちょっとつき合った後、地下室から園芸の道具を探し出してきて、ゴーヤとインゲン、ジャンボシシトウなどの種をポットに植えた。ビニールハウスは間に合わなかったので、鶏小屋を温室代わりにした。
 
 引退競走馬のマロンが、また怪我をしていた。蹄の上の球節がザックリ切れていた。馬の足の先端部は、血行が悪いので、なかなか治らないのだ。傷口に指を入れてしっかり洗い、獣医さんを呼んだ。
獣医さん「枠場がないんですか?」
俺「無くても大丈夫です。たぶん。」
獣医さん「・・・。」
俺「そういえば、家に来たばかりのころ、注射を持った妻の手をねらい澄まして蹴ったことがありました。」
獣医さん「・・・。(汗)」
俺「今は調教済ですから大丈夫です。たぶん。」
 治療は、きれいに洗った傷口に、抗生物質入りの塗り薬を塗り込み、サランラップで保持した後、包帯でグルグル巻きにすることだ。俺が足を持ち上げてやり、獣医さんが傷の手当てをする間、マロンは痛さにジッと耐えていた。
獣医さん「腱まで達していないようなので、切れた部分はふやけて脱落し、新しい皮膚が出来るまで2ヶ月くらいはかかると思います。」
 最初のうちは数日おきに来ていただき、その後は俺が治療することになった。しかし、怪我をするのはいつもマロンだ。