考え事にいい時間 キャタピラ外れ アキコの愛情

朝一番に電話したが、配合飼料の配達は午後からになってしまった。どのエサ箱もスッカラカンになって、綺麗になめ回してあった。午後の配達までさすがに待っていられないので、お隣に30kgほど借りに行く。
 
 マロンの傷を、タップリの生理食塩水で洗い流したが、中から出てくるのは透明な液で、化膿した濁り汁は出てこなかった。治療が痛いので、ちょっと逃げた。
 
 午後から、ユンボで農道整備をした。本来なら、せきせつ1mで作業にならないのだが、今年はまるで雪がない!道路の凹凸や、上り下りで水が溜まりやすいところを埋めていく作業なのだが、それほど考える作業でもないので、いろいろ考え事をしながら、結構長時間仕事した。2番圃場から3番圃場に向かう谷間の道は、毎年深い轍が出来てドロドロになってしまうので、ここに水が流れ込まないように、周りから土をかき集めて盛り上げ、踏み固める。
 その間、医療問題や、青色申告、次の選挙の動きに関するメール・・・いろいろ考えた。
 
 瀬棚診療所が縮小されて、1日平均外来患者が100人だったのが70人くらいに減った。医師が3人から1人になったのだから、吉岡医師のがんばりがよくわかるデータだと思う。
 ところが、減った分の患者が北桧山国保に移行したと聞いていたのだが、受診者数が今年一年で2割以上も減少している。医師数が変わらないのに、これは一体どういう事か?これまでの数年間で、3割ほど患者を減らしてきた北桧山国保だが、『俺は村上医師の話術が上手く、患者を取り込むのが上手かった。』と説明を受けていた。では、村上医師がいなくなった今年は、患者が増えるはずだ。
 瀬棚と北桧山で減った1日約60人の患者は、八雲や函館に行っていると考えられる。これは、病院の経営を考えた場合、とてもよろしくない状態だ。主幹病院として北桧山国保を置くことが、審議会で答申され、町長は『伊関先生のアドバイス』を無視して、北桧山国保を現状維持することを断行しそうになっているが、肝心の患者がどんどん離れていくのを、食い止める『医療の質』の部分については、何度説明しても理解できないようだ。
 大成の議員は、自分たちの区の医療を守ろうと団結しているようだが、瀬棚区の議員は一体どうだろう?村上医師の人格否定するようなビラを撒き、瀬棚診療所が大赤字であったかのようなデマを流し(専門家の分析によると、町内で一番健全な経営状態だった)、楢崎があるから診療所は要らないと触れて回っている。
 診療所が出来るとき、楢崎医院が校医や入院受け入れを止め、診療所を作らざるを得なかったことは、医療問題に関心のある方には常識だと思うが、皆さんどう思いますか?
 
 なんて考えながら、調子に乗ってやりすぎ、薄暗くなって帰ろうとしたところで、ユンボのキャタピラが外れてしまった。氷が着いて、パンパンに張っていたキャタピラが、オイルを注し氷が落ちたことで、緩んでいたのだ。この鉄キャタピラはものすごく重く、テコがなければとても動くものではないのだが、近くには電僕のポールしか無い。巻き込まれたり、手を挟まれないように注意しながら、ポールをガイドにエンジンの力を借り、さらにホイルの間隔を縮めて、ようやくはめることが出来た。キャタピラを張るのは、グリスポンプの力だ。
 
 夜牛舎で親牛を入れたとき、アキコが産室の子牛たちの中に、自分の子(秋三郎)がいないか探して鳴いていた。秋三郎は、見えないところに移動させてあるのだが、いつまでも愛情深い母牛だ。