何から手をつけたら・・・? 寸暇を惜しんで 信じられる喜び

yonemiki2007-01-15

 昨夜も遅かったのに、8時前には目が覚めた。外では道や雪原を馬が走っており、昨夜牧草を入れられなかったことを悔いる。呆けた頭で整理。馬は、乾草庫にしか用事がない。サトコの種付けは、すぐに頼まなければならない。診療所で診察を受け、薬をもらいに行かなければならない。来月出荷牛のファックスをしなければならない。
 とりあえず獣医さんに、早めに来てくださるよう電話し、農協に浪二郎出荷のファックスを流す。診察券と財布を持って車で牛舎に行き、ミルクと子牛のエサをやる。
 途中で、獣医さんが種付けをしに来てくれた。とっておきの「安平照」を付けてもらう。咳をしている子牛がいたのだが、熱がないので敷きワラを足して、自然治癒力をある程度大切にしている話をした。もちろん、高熱が出たときは抗生物質などが必要だが、以前はちょっとした咳に敏感になり過ぎ、微熱でも注射を打っていた。結果的には懐かない牛になり、医療費も高くなった。
 今では、ほとんど注射をしなくなった。おかげで、危険なほど人懐っこい。最近市場に行かないので、うちの牛が大きいのかよくわからないが、それなりに太っているから大丈夫だろう。
 
 時計を見たら、受付時間ぎりぎりだ。長靴を洗って、診療所へ。外側の作業着を脱いだところで、靴の換えを持ってきていないことに気がつく。スリッパで我慢。待ち時間が長いので、針とたこ糸を使って、牛衣(新しいヤツ)を3枚縫った。ETV特集にも出ていた綺麗な看護婦さんが来て、
「寸暇を惜しんで、お仕事ですか?それなんですか?」
と聞かれた。ドキドキしながら、子牛が風邪や下痢をしにくいように着せる牛衣であることを説明した。
 診療後、歯医者さんに寄り、娘を送るのでキャンセルになった治療の予約を取り直す。
 
 弁当を買ってこなかったことを後悔しつつ、朝牛舎の続きをやった。蜜四郎・ノゾミ・真由太郎の汚い牛衣を脱がせ、新しい牛衣を着せた。色が白いので、運古が着いたらすぐに目立つので・・・。脱がせた牛衣は、牛舎の洗濯機で洗おうと思ったのだが、凍りついていた。ここでへこたれないところは、随分回復したと思う。瞬間湯沸かし器でお湯を汲みながら、オートマチックすぎて小技が効かない洗濯機をだましだまし動かして、何とか使用できる状態に持って行った。時間がかかった分、牛衣はとても綺麗になった。
 
 馬たちが、俺の顔を見て走り寄ってきた。クボタM7950DXも、バッテリー上がりでエンジンがかからない。充電器を牛舎にとりに行き、セットしたあと、ゲートを開けて柵の中に入れてやる。エサはないんだけど・・・。
 何か食わなければと探していたら、ヘルパーさんが来た。部屋の中はグチャグチャだ。一緒に片付けながら、パンをかじる。俺の体調を心配しながら、テキパキと片づけてあっという間に綺麗になった。
「ちゃんと食べて、ちゃんと休まなきゃダメよ!」
と言われ、頭痛薬を飲んで、昼寝をした。頭が割れるように痛い。
 5時頃目が覚めたが、まだ頭痛は完全には治っていない。だいたい体重75kgの俺と、40kgの妻が、同じ分量の薬っておかしくないのかな?これでは力仕事が出来ないので、もう一服飲んだ。
 
 充電が終わって、エンジンがかかったので、着けっぱなしだったトレーラーを倉庫の隅っこに置き、牧草を持って馬の草架に行く。ロールのヒモを外している間、ポパイが
「持ってきてくれると信じていたよ!」
と言いたげなとても穏やかな顔で、作業している俺を見つめてくれた。人間なら、
「なんで早く持ってこなかった!」
と文句を言われるところだ。思わず抱きつく。
 ジョンとココアにも牧草と雪を入れてやる。
 
 ラップサイレージを牛舎に運び込み、いつものように作業開始。若い順番にミルクをやるのだが、なぜか4リットルも多く作ってしまい、黒豚ローズに大喜びされてしまった。
 カナエが、ガンベ(皮膚病)になっていた。伝染性が高く、放置すると全頭ハゲだらけなってしまうのだ。
One ガンベトール(薬) in time saves nine .   だ! すぐに、ガンベトールを塗る。
 ヤスヒメのお産だが、今にも生みそうなのだが、なかなか出ない。初産だから、昼間に生まれてくれるよう、夜間給餌にしているが、うまく行くだろうか?(成功率80%くらい)
 今夜は、11時前に帰宅し、マーボードウフ、豚肉・ネギ・五香粉入りを作って食べた。