蜜四郎 午後は子守 監視カメラ復活 スズコお持ち帰り 有能な保健

 昨夜、念入りにマッサージしてやった蜜四郎は、朝からとても元気で、俺を見て飛び跳ねてミルクを欲しがった。2リットルでは足りないくらいで、他の牛のミルクを少し分けてやった。子牛が元気だと、俺も元気だ。
 
 今日は、午後から堆肥を畑に運びたかったので、頑張って糞出しを急いだ。 
 悩んだ末、朝牛舎終了と同時に、モモカとユメカを超早期母子分離した。モモカはBSEで相場が下がっているさなかに、全然値下がりせず無理をして買ってきたとても血統の良い牛だ。牛の師匠から、
「不細工な牛だな〜。」
と言われた牛だが、角を切ったらとても可愛い顔になり、牛同士でも人気がある。
 
 家に帰ったら、娘の具合が悪くて、妻が疲弊しきっていた。午後の仕事をキャンセルし、交替して妻を休ませる。娘は、午前中ずっと抱っこされていたので満足したのか、プレイサークルで楽しそうに遊んでいた。途中から俺も中に入り、寝ころんだのだが、娘は俺の顔にイタズラし続けて、なかなか寝かせてもらえなかった。他に遊び道具があるだろう!
 2時間くらい遊ばせたところで妻が起きたので、交替でベッドに上がり、しばらく蠢いていたが、突然俺に頭突きをしたまま眠ってしまった。そのまま、3人で川の字になって2時間ほど寝てしまった。
 失敗だったのは、頭突きをされた状態だったので、俺は半分ベッドから落ちかけた状態のまま寝て、体が冷えてしまった。
 
 監視カメラが復活した。電気屋さんありがとう!
 
 市場からファックスが届き、スズコはお持ち帰りになった。明日から、母牛候補としていろいろ慣れてもらおうかな?
 
 蜜四郎は、夜牛舎の時、珍しく立って俺を迎えてくれた。ピョンピョン跳びはねている。ところが、ミルクをやってみたら、1リットルも飲めなかった。その後、マッサージをしてみたが、もういらないようだ。 
 ユメカは、ノゾミと同じ部屋にいる。ノゾミを哺乳瓶ホルダーに慣れさせた直後だったので、ユメカ1頭に集中して飲ませることができ、2リットルを簡単に飲み干した。ノゾミは、フードボトルに吸い付いて、優等生降りを発揮していた。
 
 瀬棚区の有能な保健師は、有能な分うるさがられている話を耳にしていた。先日、大関氏に会ったときも、N保健師のことを悪く言ったので、
「俺の恩人ですから、そんなふうに言わないでください。」
と言ったばかりだ。俺が、娘を乳児院に入れず一緒に暮らせたのは、そんな瀬棚の優秀な保健師の活躍のおかげだ。どこに、そんな仕事のできる保健師がいるだろうか?
 ところが、今度また2名の保健師が辞めてしまうということだ。町長は、自分におべっかを使わない有能な人を、排斥する人なのだろか?有能な人を使い切れないで、変な取り巻きのいいなりになっている町長だとしたら、それは愚かなことだ。
 村上医師の作り上げたイイモノを、徹底的に破壊するつもりなのだろうか?そんな心の狭い男に、町長をやらせておいていいのか?
 影に、S議員の暗躍が聞こえてくるが、彼は町を無茶苦茶にして、一体何をしようと思っているのだろう。おそらく、現在町長派の人にさえ評判の悪い町長の後任を狙っているのだろうが、灰燼と化したせたな町で、何ができるというのだろう?
 所詮、町民不在の権力遊びをやっているように見える。