親の使い分け Tシャツ1枚で大汗! 

手が滑って落ちた瞬間
 娘は今日も様子を見て、保育所を休むことにした。下痢も嘔吐も無いのだから、心配ないと思うのだが、俺って楽天的すぎるのだろうか?娘は、どう見ても元気である。先日つかまり立ちをして以来、早くもつたい歩きをはじめ、四つんばいのハイハイもできる様になった。布団の上では、顔面ハイハイの方が、圧倒的に速いが・・・。ネコや犬がいると、なんとかしてつかもうとする。
 ところが、これは俺の前でやることで、妻と二人の時は、ひたすら抱っこを求め、はれぼったい具合の悪そうな顔をしているそうだ。牛舎作業を終えて家に帰ると、輝く笑顔で向かえてくれ、疲れているのでベッドに横たわると、俺の体を登ったり、つたい歩きしたり、鼻に噛みついたり・・・。始終ご機嫌だ。
 妻曰く、自分は鼻水や汗や、頭をぶつけたりする娘が心配で、それが顔にでるからではないか?
 俺はお気楽なので、娘を見ると自然に笑顔になり、頭をぶつけても、笑って誤魔化しているので、自然に元気になるのかも知れない。頭をぶつけたときなどに、心配して声をかけると泣くが、「平気平気」とか、「ウキャキャキャッ」と笑いかけると、つられて笑っている。
 赤ん坊は、顔色を見るのが得意なので、そんなところで、甘えたり、たくましかったり、親を使い分けているようだ。
 
 サトコ(通称トンコ)は、乏しい予算の中で母牛を買いそろえるとき、市場でめぼしい牛(血統が良くて、体重が軽い牛)をチェックして、農協の担当者に予算いくらと言ってお願いするのだが、
「この牛だけは、買わないで下さい。」
とお願いした牛なのだ。
「心配しなくても、この血統なら買えないから大丈夫だ!」
と担当者に言われていたのだが、なぜか競り落とされてしまった。ものすごく臆病で、人が近づくと暴れて、前蹴り、後ろ蹴り、回し蹴り、連続蹴りなんでもござれだ。購買者は、当然それを知っている。まさか俺の予算では落ちないだろうとボタンを押していたら、競り落とされてしまったらしい。
 その後、ものすごい苦労をして調教したが、この牛だけは真後ろから近づくと、今でも蹴られる可能性がある。最近は、モクシをつかんで歩くと、素直に着いてくるようになったが・・・。
 出産予定日を、1週間過ぎている。今日は頑張って、第2産室の糞出しをやった。黒豚ローズに耕させた後だったので、だいぶ仕事は楽だったが,Tシャツ1枚で大汗をかき、メガネが曇って仕事がし辛かった。