うつ病の話し2 歩行器デビュー

yonemiki2006-10-22

 俺は、うつ病耐性がとても強く、
「君がうつになるときは、世界が滅びるときだ。」
と村上医師に言われたことがある。うつ病になりやすい人とは、真面目で、責任感が強く、頼まれたらいやと言えずに背負い込んでしまう人だ。無責任で、イヤなことからすぐに逃げ出し、人を屁とも思っていない人には無縁の病気だそうだ。(ちょっとムッとする)
 しかし、うつ病はどんな人でも、逃げられない状況でストレスを与え続けると発症する病気で、4人に1人は、一生の間に一度は経験するという。
 
 精神科の専門医にも受診した。すると俺は、考え方や発想の切り替え方など、どう見てもうつ病にならないタイプの人間(さらにムッとする)らしいが、症状は間違いなくうつ病で、過労によるものだろうと言われた。俺はこれまで、精神力で体力を補っていたところがあるのだが(レースや山登り、素潜り漁、カヌー等の遊びや、やり甲斐を感じる仕事など)、「脳の燃料切れ」のため、以前のように働けない。
 そんな俺に向かって、
うつ病は心の弱いヤツがなるものだ。」
とか、
うつ病は、能力のない人がなるものだ。」
と言う人もいて、うつ病に対する偏見の多さを思い知らされる。たしかに発病してしまうと、それまでの半分も働けなくなるが、多くの場合、発病する前に過酷な労働を強いられていたはずだ。
 そう言う俺も、15年ほど前に大切な先輩をうつ病で亡くしたことがある。あのときは、今ほどうつ病に関する情報が無く、俺がもう少し判ってあげられたら、大切な人を亡くさないですんだと思うと、残念でならない。
 
 俺も、医療問題なんかに手を出して、無理してやっているが、本当なら入院しなければならないほど、症状は良くない。
 北海道でも鹿追町などは、町のホームページでメンタルヘルスに力を入れる必要があることを明示している。
行き方 鹿追町ホームページ→暮らし→医療・健康→いきいき健康計画21inしかおい→現状と課題→2
 わずかな文章だが、町が町民の健康状態や病気の傾向を把握して、ストレスを感じている人を減少させる数値目標まで掲げているのはすごいことだと思う。
 俺は、自分がうつであることを公表しているが、そのことで、同じ病気の人が声をかけてくれることがある。そして、その数の多さに驚かされる。
 
 「うつ」は特別な病気ではない。怠け者がなる病気でもない。誰でもなりうる普通の病気だ。だが、その快復には周りの理解と協力が必要で、場合によっては死に至る病でもある。身近にうつ病の方がいたら、是非うつ病について、ちょっとだけ勉強して下さい。 
 
 ということで、今日は死にそうなほど調子が悪かった。やりたかった冬支度をしないで、牛舎作業以外は、動くことが出来なかった。
 娘は、歩行器デビューした。山栗を転がすのが大好きで、しゃぶったり投げたり・・・。
 夜寝ていると、ゴロウが心配して枕元に来て慰めてくれるのだ。