瀬棚診療所の経営状態 モトツボ死産

 ここ数日、娘がなかなか寝ないため、妻はリンパ節を切除してむくみやすい腕で、1日中抱っこしていなければならず、疲労困憊している。俺は、感覚が無くなっていた腰が、少しずつ感じるようになってきた。
 最小限度の牛舎作業を終え、抱っこしないと愚図る娘を、俺のベッドに寝かせて昼寝した。ゲップが上手に出ないため、よく少量のミルクや離乳食を戻すので、俺のベッドはゲロ臭くなってしまった。
 
 ETV特集を観たという、年輩の方が尋ねてくれた。
「この町の医療のために、頑張ってね。」
と励ましてくれた。あそこに映っていなかった、多くの仲間の助けであの会が開けたのだが・・・。
 伊関先生の追加分析(資料室にある)の話をし、瀬棚診療所の経営状態がとてもよかった話をしたら、驚いておられた。医師・薬剤師・レントゲン技師・たくさんの看護師の給与も入れた分析である。年間6〜7千万万円の赤字を毎年たれ流していたという笠原議員の話とは、全く違うからだ。
(笠原議員は、俺のブログを毎日見てくださっているようだが、異論があるならいつでもお待ちしております。異論がないなら、公職の立場で、みんなに嘘をついた事に対し、謝罪をするべきではないですか?)
 伊関先生のブログで、村上医師は、非常に優秀な経営者であるという分析結果も出ている話をしたら、
広報とかで、みんなに知らせるわけにはいかないのかね?
と、残念がっておられた。
 
 助役も、その分析結果を直接受け取られたのだから、そういう事を町民に知らせる義務があるのではないですか?少なくとも、瀬棚診療所の経営が特別悪かったような情報を流したり、村上医師の人格否定をし続けることは、この町の将来に、暗い影をおとすことになると思うが・・・。
 俺は、その資料を、出来る限り多くの人に配るつもりだが、こういうことは、一町民である俺ではなく、行政が進んでやってこそ意味があるのではないですか?間違いを自ら認めることも、信用される行政の秘訣では無いですか?
 僕のブログを読み、共感して下さった方は、是非伊関先生のブログの分析結果ページだけでも印刷して、知り合いの方に見せて下さい!
 
 伊関先生は、日本で唯一の公立病院経営に関する研究者として、夕張市立総合病院再建にも携わっておられる学者さんだ。県庁職員として働いたり、病院再建のしごとをされた後、城西大学助教授になられた方だ。行政と病院の、双方の立場を判っておられる。その先生が分析された結果を、我々は厳正に受け止めるべきだと思う。
 
 俺を蹴ったり引っ掻いたりしている間に、俺も娘も眠ってしまい、かなり遅い時間になっていた。早めの夜牛舎をやりに行ったのだが、いつも一番に帰ってくるモトツボが、昨夜も今夜も帰りが遅い。陰部や乳房に大した変化も見られなかったが、腹が凹んでいるように見えた。お産はまだ先のはずだが・・・。
 一旦放して晩飯に帰り、懐中電灯を持って見回りに行ったら、草地にたたずむモトツボの足下に、小さな未熟の子牛の死体があった。おそらく昨日早産し、キツネにやられてしまったのだろう。モトツボは、母性本能はあるが、母乳が出ないのだ。
 俺がケガをしていなければ、昨日のうちに気がついて、救うことが出来たかもしれないのに・・・。