休息日 NHKスペシャルを観て

 機械に挟まれた腰の方だが、大事には至らなかった。母が、丈夫な体に産んでくれてよかった。潰される時に、全身の筋肉を硬直させて耐えたので、今日は体中激しい筋肉痛だ。でも、未調教の仔馬だったビクター(体重300kg以上)の渾身の蹴りの衝撃にも耐えられる体だから、助かったのだと思う。
 今回は、全身疲労と、腰の腫れ、腹筋を横に走る妊娠線(フレームの痕)があったので、牛舎作業意外は寝て過ごした。娘が愚図るので、俺のベッドであやしながら、1日を過ごしたが、晴天に寝ているのは、かなりの罪悪感があり、鬱の症状を悪くする。
 
 さて、NHKスペシャル「医療・安心できますか?」を観た。
 医師の労働の過酷さがよく判った。労働基準法に触れるような勤務状況で、病院の経営が成り立っているとしたら、それは大きな問題だ。
 医療費抑制という国策の中で、医師の数を制限するような事が行われてきたらしい。これは、どう考えても間違っている。
 医師の給与が、庶民の感覚では高く感じるのは確かだが、それを払っても尚医師が集まらない現状は、その給与以上に過酷な勤務が待っているからだ。
 瀬棚診療所では、このへんの相場の半額で、3人の医師が集まった。医師はお金だけで働くのではなく、自己修練ややり甲斐を感じられる事を重んずる、プライドが高く、正義感の強い人が多いのだ。
 2人分の給与で、3人の医師を雇い、ゆとりと研修の機会を持つことで上手く行っている診療所の話を聞いたことがある。そういうところに、我が町が見習うところがあると思う。
 
 医療費を引き上げている原因には、「医療区分1」(治療の必要性が少ない患者)が、家族や介護支援がで十分でなく、福祉施設老健施設や老人ホームなど)の整備ができていないために生じる、老人の「社会的入院」がとても大きいことが紹介されていた。これから高齢化社会になっていくのに、せたな町を含めて福祉施設に対する整備の遅れが、医療費高騰の原因になっているのだ。
 番組では、その辺の突っ込みが弱かったのが残念だが、これも、村上医師が1年前から言っていたことだ。要するに、「医療」と「福祉」の連携がとても大切ということだ。
 
 せたな町は、どんな方向に向かって行くつもりなのだろう?