脱走 レーキ ガセネタ ロール かなり辛い 

 朝、監視カメラで牛舎を見たら、産室の外を子牛が歩き回っていた。俺はてっきり、綾三郎だと思っていたのだが、大子牛達5頭全員が、扉を開けて脱走し・・・。悲しかった。
 綾三郎は、母乳を吸っていかどうか判らなかったので、人工初乳をストマックチューブで飲ませた。食欲の落ちていた桃三郎とスズコは、元通りよく食べるようになった。脱走牛モモカは、結局繋ぎっぱなしにすることになった。
 
 部分的に湿っている部分もあるが、レーキをすることにした。草が厚いので、集まりすぎて困るところだ。フルに集めないで、草の列をまたいで集めることで、少なめに集めることもできるのだが、つい欲張って目一杯集めてしまった。
 作業をしていたら、友人の放牧地から、牛群が急斜面を駆け下るのが見え、そのまま見えなくなってしまった。
「脱走か?」
急いで電話連絡して、作業を中断して現場に急行!
農家は助け合いだ!
北の国からのゴロウさんの言葉だ。脱走した牛を追うには、人手がいる。
 ところが、現場に到着してみると、脱走しているはずの牛がいない!そこに降りてくる道の脇にいた人に聞くと
「なんにも来なかったよ!」
俺が思っていたより、ずっと下の方に、バラ線の頑丈な柵があったらしい!
「ガセネタでした!」
慌てて電話したのだが・・・。久しぶりに、立ち話をした。
 
 一旦飯を食いに帰り、レーキの続きを完了させる。フォードにロールベーラーを着けて出発。草が多すぎて、ベイラーに詰まって、なかなか作業が進まなかった。16個できた。
 
 帰ってみて、自分がものすごく疲れていることに気がつく。笑顔が作れない。先日、ルボックス抗うつ剤)を多めに飲んで頑張った反動が出ているのだろう。本来なら、仕事を休んで寝ているべきなのだが、
Make hay while the sun shines.(日の照っている間に乾草を作れ : 好機を逃すなということわざ)
というヤツだ。