命がけのレーキ 大惨事! ロール完了 カラマツの丸太

 北山西斜面のレーキを、クボタM7950DXでやりに行った。タイヤに200kgの重りが付いたM8030と違って、大変怖い作業である。外周2周はなんとかしたが、レーキを降ろした状態でも、後輪が浮いてきてコースを維持できないのだ。早々に引き上げた。
 
 朝牛舎に行ってビックリ!福三郎とモミジが脱走して、牛舎の中を徹底的に破壊しつくしていた。壁際に積んであった高級サプリメントを、わざわざ崩して袋を踏み破り、糞尿まみれにしてあった。救いは、電子ばかりが電池切れで家に置いてあって無事なことと、ラップサイレージを乾燥するために、扇風機を外に出してあったので壊されなかったことだ。
 応急的に処理して、床に落ちて汚れたエサは、ローズ用にバケツに入れておいた。
 
 南端採草地で昨日のロールの続きをやった。晴天に恵まれ、良く乾燥していたので、詰まったりする事故が無くて良かった。
 
 ウグイスが鳴いていた。清少納言枕草子で、夏になってから鳴くウグイスを「わろし!」(ダサイ?)と言っているが、汗だくで作業中に、涼しげな鳴き声は悪くないと思った。
 
 10ロール出来た。そのまま、北山西斜面に行った。外周を2周やった後、フォードからロールベイラーを外して、レーキを付け替えて、レーキしにいった。フォードなら、安心して作業できる。
 再びロールベイラーを着け直して、ロールしに行った。ロールを排出する場所が無いのが、北山西斜面の困ったところだ。ここでも10ロールできた。肥料を撒いていないので、面積の割りには草が少ない。
 
 友人宅に、トレーラーを借りに行く。
 そのトレーラーを引っぱって帰ってくる途中、師匠の家に寄ったら、息子さんの家の基礎作りをしていた。俺のところから持って行った、ちっちゃいコンクリートミキサーを使って、コンクリを練り、鉄筋を入れていた。
「水平取るのがむずかしいんだよな。」
と息子さんが言っていた。師匠の山から切り出した材木で、製材はもう済んでいるそうだ。あとは、暇を見ながらボチボチ作って、完成は2〜3年後の予定らしい。
 かねがねお願いしてあった、カラマツの丸太のことを師匠に尋ねたら、
「どれでも好きなやつを3本くらい持ってっていいぞ。」
と言われたので、お礼を言って、いただいてきた。トレーラーに使えそうな丸太は重いので、細い丸太の下側に積まれていた。細い丸太を少しずつ降ろして、引っ張り出そうとするが、なかなか動かなかった。とりあえず、2本やっとの思いで積み込んだ。師匠はこれを山から切り出して来るのだから凄いことだ。家一軒自分で建てられるというのがすごい。
 
 家に帰ると、ここしばらく悩みの種だった経理関係の計算から解放されて、ホッとした顔の妻がいた。
「よかったよかった!」
とビールを飲んで、ご機嫌で夜牛舎に出かけた俺は、牛舎に着いて愕然とした。
 そうだった。今朝、イタズラ子牛の大脱走事件があって、牛舎が荒れ果てていることを忘れていた。
 1時間以上かかって掃除をし、袋を破られイタズラされた高級サプリメントを、親牛に特別に振る舞ってやった。
 外の草がたりなめなので、痩せ気味の若牛には、サイレージを食わしてやった。
 子牛のミルクやエサも終わって、
「さあ、これでやっと家に帰って寝れる。」
と思って親牛達を外に出したところで、それまで静かだったメロンが突然叫びだし、他の牛に乗られ、スタンディングしていた。発情発見!急いで、メロンを牛舎に呼び戻し、明日の種付けに備えて、スタンチョンにつないだ。
 ここのところ子牛の病気がないので、獣医さんに来てもらうチャンスがなかった。たぶん妊娠してるだろうと思いつつ、妊鑑をとれずにいたフクとナミコも連れ戻し、スタンチョンにつないだ。
 子牛のイタズラで余計な作業が増えくたびれたけれど、おかげでメロンの発情に気づくことが出来てよかった。
 禍転じて福となす一日だった。